家も職も失ったけど、どうする？ 2 (ページ47)

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特別を... ln ページ47

気がつけばまた同じ光景

とても広い天井とさっきとは全く違う

どう考えても男の顔をしたリノが居た

『リ、リノ！！！』

LK「ちょっと…ごめん」

『キスだけって…』

LK「んーん、だけとは言ってない」

イタズラに笑って私の髪を触る

LK「俺は、俺だけの特別を頂戴って言ったの」

髪を触る手は

首元から

胸元

腰と順番に這っていった

『っ』

LK「A 今の自分の格好覚えてる？」

『…はっ！』

さっきそういえばバスローブの紐解かれて…

それで……

LK「なぁんだバスローブの下に下着つけてんだ……」

良かった…！

どうしても地肌に布が当たるのが慣れなくて下着を付けたんだ…！

LK「でも可愛い色だね」

まじまじと体を見つめられ自然と顔が熱くなる

『や、やめて……見ないで』

LK「暗くしたらいい？」

『そうじゃなくて…！！まず、この状況が…』

LK「…嫌なら、俺を殴って」

『えっ』

LK「俺 Aの事になると頭がおかしくなりそうなんだよイライラしてむしゃくしゃして」

そう話しながら
肩にかかる下着の紐をズラすリノ

LK「自分が自分じゃ無くなるみたい」

LK「Aを隠して誰にも触れられなくしたい」

チュッと肩に唇が触れたと思うと

『いっ…!!!!』

ガリっと噛まれたような痛みが襲う

LK「こうやって噛みたくなるし」

噛まれたと思えば

次は胸元に優しくキスを落とされる

LK「こうして何度もAの体に触れたいって思う」

LK「全部知りたいだから俺が嫌なら突き放して」

そういう癖に

突き放せ無いように私の手を片手で纏めて抑えてる

『っ…いじわる』

LK「なにが？」

『できないって分かってるくせに』

LK「……わがまま言うと俺が突き放されたくないだけ」

『…………ほんとに…する気？』

LK「俺はいますぐにでも」

『…だめ…だよ』

LK「みんなのこと考えてる？」

空いた手で私の頬を掴むリノ

『っ』

LK「誰の事かんがえてる…？」

「ヒョンジン？イエニ…？ハニ？」

『や…めてよ』

LK「そんなの、今考えないで」

そしてまた唇が触れ合う

LK「今は俺だけでいいよ」

まっすぐ見つめてくるその目を見て

もう、逃げられないと確信した