家も職も失ったけど、どうする？ 2 (ページ46)

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LK「…っ！！」

『リノ、抱きしめてもいい？』

Aは落ち着いた優しい声でそういった

LK「…いい、よ」

Aの腰に手を回し起き上がらせると

そのまま2人で抱きしめあった

『まずごめん』

LK「…」

『……話、聞こえてたんだね』

『リノがあの話まんま鵜呑みにするなんて思ってもなかったよ』

LK「……だって」

『だれでも身内にあんなこと言われたら焦ってああ答えちゃうくない？笑』

優しく頭を撫でて俺を落ち着かせるA

あ〜…情けないよなぁ…

『でも、それがリノを傷つけて……そんな顔をさせちゃってごめんなさい』

LK「や…俺こそ………怖がらせてごめん」

『リノ、泣かないで』

LK「うるさ、泣いてない」

Aのちいさな手が俺の頬に触れて

情けなく流れた涙を優しく拭う

LK「ね、お願い聞いて」

『ん？』

LK「もう1回俺にキスして」

『えっ…！』

LK「お願い……不安で仕方ないんだ」

LK「みんな、Aが好きだし俺もAが好き」

LK「Aが他のやつと何かしてるだけでおかしくなりそうになる」

「ちょ、リノ？」

LK「だから…今だけでいい俺だけの特別を頂戴」

Aの頬に触れると熱くなっているのがわかった

LK「お願い」

『で、でも』

LK「……俺の事嫌い？」

『ち、違っ』

LK「ほら」

目を瞑って待つ

『え〜……どうしよ……』

LK「……無理強いはしない嫌なら平手で俺を叩いてもいい」

『そ、それは出来ないよ！！！』

LK「んじゃ…どうすればいいか分かるよね？」

Aはあまりにもいい子すぎる

何してても騙されやすいし自分が負い目に感じると

すぐに人に転がされる

今もそうだ、俺を泣かせたりしたから

自分に責任があると思って

どうしていいか分からなくなってる

そんなところも可愛い

俺の事を思ってどうすればいいかわからなくなってる

可愛い

可愛くて仕方がない

『目、ちゃんとつぶってて』

少し震えた手が俺の頬を包んで

サラサラとした長いAの髪が
腕に当たる

顔が近づいてきたであろうタイミングで目を開けると

目をぎゅっと瞑って俺に近づくAが目に入った

なんて愛おしいんだろう

チュッと唇が触れた瞬間

やっぱり俺には我慢が出来なくなって

両腕を抑えて Aを押し倒した