家も職も失ったけど、どうする？ 2 (ページ45)

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LK side

心がむしゃくしゃして仕方がない

こんなにも想ってるのに

俺はこんなにも辛いのに

この人は何も思ってない

俺達のことなんて何でもない

所詮家政婦とアイドルなんだ

こんなにも好きなのに

あんたを目の前にするとこんなにも胸が張り裂けそうなのに

嫌われてもいい
何言われてもいい

俺に無理やりキスされて

見られたくないところ見られて

触られたくないところを触られて

泣きじゃくればいい

俺を、嫌えばいい

俺の事なんとも思わなくなっちゃえばいい

もういっその事

嫌いになってよ

『っ…イ・ミンホ…！！！！』

そう呼ばれたと同時に

視界に入ったのは

目一杯に涙を溜めて俺の頬を両手で包むA

LK「っ」

『リノ落ち着いてよ……怖いよ…』

嫌われていいそう思ってたはずなのに

今にも泣き出しておかしくないくらい
涙を溜めて俺を真っ直ぐ見つめる目を見てしまったら

もう、何も出来なくなった

LK「……っ…やめてよその目」

LK「………もう、なんも出来なくなるじゃん」

『リノこっち見て』

LK「……無理、今A見たらなくから」

自分が嫌になる

こんな1人の女の子の為だけに自分が自分じゃなくなる

こんなにも苦しくなるなんて思わなかった

こんなにも好きになるなんて

『お願い、こっち見て』

また頬に手を当てられ無理やり目を合わせさせられる

あぁ、今情けない顔してんだろうな

『ごめんねリノこんな事させて』

待ってよ謝んないでよ

『ごめんね、辛いよね』

やっと目に溜め込んだ涙が綺麗なまつ毛を濡らした

俺なんてこんなに情けない顔してるのに

なんでAの涙はこんなに綺麗なんだろ

『今からする事でリノが傷ついたらごめんね』

Aはそう呟くと

俺の首に腕を回して

優しくキスをした