家も職も失ったけど、どうする？ 2 (ページ42)

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『リノが歌ってたんだ…』

LK「逆にこんなけ一緒に居て、歌ってる映像とか見てたのに気づかない？笑」

『いやいや！！無意識に聞いてたから……リノだって意識してなかった』

LK「何それ、次からは俺が歌ってると思ってちゃんと聞いてよ」

『ごめんごめん笑……でも、すごく好きな歌だよ、すごくわかるもんこの歌詞』

LK「それは良かったてゆうか、髪乾かしたら？」

気づけば毛先からぽたぽたと水が滴っていた

『あっ、そうだ！乾かしたいから！ほら！出てって！』

LK「なんでよケチ別にいいじゃん」

『我が物顔で私の部屋に居座るな！！部屋にハニ居るんでしょ？』

LK「ううん、ハニはスンミニとヨンボクの部屋に居るよ」

『あらそう！じゃあリノは部屋で1人ゆっくり出来るわけだ！』

ドライヤーを手に取り
鏡が見える場所を見つけベッドに座る

鏡を見るとリノと目が合う

部屋に来てからベッドの近くと玄関しか電気をつけてなかったから少し薄暗い室内

まっすぐ鏡越しに見つめてくる目からなかなか目を逸らせなかった

『何？』

LK「俺が乾かしてあげよっか」

『いーよっほら、早く部屋戻って寝な？明日も早いよ？』

LK「俺が乾かしたいって言っても？」

『ん〜……』

LK「お願い」

『いいけど、乾かしたら帰ってよ〜？明日も速いんだから…』

LK「わかってるわかってる」

嬉しそうに後ろから近付いてきてドライヤーを受け取るリノ

LK「俺乾かすの上手いよ」

『ほんと？期待してるよ笑』

LK「熱かったら言ってね」

_____

髪が半分ほど乾いてきた頃

ふと鏡を見ると少し口角を上げて私の髪を乾かしてるリノが見えた

なんとも言えない優しい顔に目が離せなくなった

LK「何」

ドライヤーを止めてすこし掠れた声で鏡越しに私を見つめる

『あっ、や、えっと』

LK「俺の事見てたでしょ」

『違っ……わない…です』

LK「素直でよろしい」

手ぐしで私の少し濡れた髪を触って

何か言いたそうにしているリノ

LK「……あのさ」

『ん？』

LK「今から俺、良くないこと聞くかも」

『何それ笑良くないことって？』

LK「………Aは、俺達のこと、どう思ってる？」

『えっ…どうって？』

LK「さっき、聞こえてきたロビーに居る時に、ハジュンさんとAの話」