家も職も失ったけど、どうする？ 2 (ページ18)

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IN ページ18

INside

今目の前でヌナが男にビンタした……

でも、僕と繋いでる手はずっと震えている

ヌナ、きっと怖いよね…

『キム・ミョンジュン……アンタアソコも小さいから脳みそも小さいんだよぉ』

IN「ブッwwwww」

ヌナ、ほんとに怖いですか？

とんでもないこと言うじゃないですか

『だから、すぐ全部忘れるしアソコでしか物事考えれないから浮気するんだァ気づかなくてごめんねっ？』

MJ「なっ、なっ……！！」

『でも、もう、あんたと会うこと無いから最後に言っといてあげる』

『……少し前まではあなたのこと、世界で1番好きだったのよ』

横を見ると涙を流しながらそう呟くヌナ

心臓がぎゅっと痛む

本心なんだろうな痛いほど伝わって来る

『だからもう、あなたとは会わない。もう世界で一番私を大切にしてくれる人が見つかったから…………さよなら、ミョンジュン』

僕の手をギュッと握り直してそう言うヌナ

IN「うん、そうですね」

________

お互い何も話さずしばらく歩いた

話せる空気じゃないと言うよりは
きっと、今は静かにした方がいい

隣で静かに泣くヌナ

きっと家に帰ったら泣けないから

今はここで泣けばいい

『うっ……うぅっ』

IN「……」

『やった……て……』

IN「……ヌナ？何か言いました？」

『くっ……くくっ……はははっ笑』

急に笑い出すヌナ

IN「ヌ、ヌナ？」

『言ってやった……っ言ってやったよイエニ』

IN「……」

『私……っぜーんぶ言ってやった……！！』

さっきまで笑ってたのにまたボロボロと泣き出すヌナ

IN「…………無理しないで、ヌナ」

『……っ』

IN「ヌナ、よく頑張ったよ」

頭を優しく撫でるとまたボロボロと目から涙が零れる

街灯でキラキラ反射してとても綺麗に見える

IN「ヌナ、とても綺麗です」

真っ直ぐに物を言えるヌナも

最後まで負けずに強く生きたヌナも

こうして、全部が溢れ出して泣いてるヌナも

IN「……僕は、心の底から好きです」

『イエナ……』

IN「一瞬でも、ヌナの彼氏になれて本当に嬉しかった」

『……助けてくれて、ありがとう』

IN「いえ、僕に出来ることをしただけです」

『イエニが居なかったら、私きっと今頃…』

IN「……危なかった、本当に、少し僕も怖かった」