家も職も失ったけど、どうする？ 2 (ページ12)

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IN｢ヌナ｣

『イエニ、送りに来てくれたの？』

IN｢うん｣

『ありがとねっ』

IN｢この後仕事だから……その、会っておきたくて｣

『イエナもお仕事か』

IN｢うん、そんなに長くないからヌナが帰ってくる頃にきっと僕も帰ってきます｣

『じゃ～同じぐらいか！』

IN｢もし良かったら、待ち合わせしませんか？｣

『え、でも……危なくない？』

IN｢こう見えても僕変装は得意です｣

『えぇ？……ん～……』

IN｢お願いヌナ｣

『わかった……じゃあしよっか』

IN｢っし！お互い居場所が分かってると待ち合わせやすいと思うんで今日行く所の住所聞いても良いですか？｣

『うんっ、カトクで現在地送っとくね』

IN｢ありがとうございます！｣

『じゃあ、また後で』

IN｢……ヌナ！｣

『ん？わっ』

家を出ようとした時にグンっと後ろから引き止められる

IN｢ご、ごめんなさい｣

『どうしたの？』

IN｢……その、出る前に……抱きしめてもいいですか？｣

『……もちろん』

IN｢気をつけてくださいね｣

ギュッと抱きしめられたと思えば
パッと離れて恥ずかしそうに頬を赤らめるイエニ

『ん！行ってきます！』

イエニと手を振りあって家を出た

____

『……やばい緊張してきた』

久しぶりにちゃんと出る外だ

それに、人も多い

こんなに人多かったっけ

街中をキョロキョロしていると
今まで気づかなかったけど

Stray Kids の文字が結構あることに気づいた

『わぁ……凄いなぁ』

それに、携帯のケースにみんなの写真を入れてる女の子や、歩いている時にみんなの名前が聞こえる

なんだか、変に私が誇らしくなった。

待ち合わせは兄の家の前のカフェ
少し早めに行ってバイトくんに謝ろう

『こんにちは～……』

｢いらっしゃいませ！…ってAさん！！｣

『あ、お疲れ様です』

｢久しぶり！！あっ……そうだ、お兄さんからアレ、聞いた？｣

『はい…すみませんご迷惑をお掛けして、まさにそのアレと会うんです』

｢あ～……そうなんだ、気をつけてね｣

『はい、ありがとうございます……あの、ご迷惑をおかけしたお詫びとしてお店閉めた後とかでいいのでアメリカーノでも飲んでください』

財布からカードを出してレジでお支払いしていると

｢A、何してるの？｣

聞き覚えのある声

一瞬背筋がゾクッとして

体に力が入る