元社畜系メイド兼マフィア、乙女ゲームの世界に転生とかまじ？【だ！】 (ページ49)

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47話一方その頃ページ49

シノ視点

病院に運ばれたナズナは命に別状は無かった。が、原因不明の眠りに落ちてしまったそうだ。医者からは「何時状態が急変しても可笑しくない。それにいつ起きるか分からない」と言われた。こんな無力な自分を殴りたくなる。

僕はナズナに救われた。だから恩返ししたかったのに結局出来ず、またナズナを苦しめた。
ナズナは僕の憧れだった。

＿＿＿初めて会ったのはa国の軍でメイドを始めた時だった。僕とナズナは同い年で同じ時期にメイドになった。

ナズナの第一印象は何でも出来る明るい子だった。試験の時もズバ抜けて優秀で、みんなに好かれてたんだ。幹部達からも信用されて、兵士にも優しくされて、みんなに愛されてた。僕もその1人だった。それで一回声をかけてみたんだよね。

シノ「ねぇ、ナズナさん貴方本当に凄いよね。なんでも出来てみんなに愛される。本当に才能だよ。」

『そんなことないよ。私はみんなの力を借りてるからこそみんなに信頼されてるんだよ。それにシノさんも、人に優しくて本当に素敵な人って評判じゃない。』

シノ「ありがとね。ねぇお互い呼び捨てとタメ口にしない？」

『いいよ。よろしくね、シノ』

シノ「こちらこそよろしく。ナズナ」

これが初めての会話だった。

初めて話した時から少し過ぎた後、みんなに信頼されているのを良くないと思った他のメイドがいたんだよね。まぁ、あんなに出来たら誰でも少しは羨ましがるだろう。
それでそのメイド達からほんの少しの嫌がらせが始まったんだ。ほんの少しのミスをナズナのせいにしたり本当に地味なことをしてたんだけどみんなは「疲れてるんじゃない？」とか「偶にはそういう時もあるよね」とか優しい声をかけたんだ。
実際に普段からしっかりしてるから皆から特に責められなかった。

それのせいでさらに嫌がらせがヒートアップしたんだよね。わざと水をかけたり仕事を少し多めにしたり。他のメイド達も知ってたけど無視したんだ。面倒くさそうだから。僕はナズナに「私がどうにかするよ！」って言ったんだ。そしたら

『別にいいよ。大丈夫。あの子達だって仕事ちゃんとしてるからいいのよ。気にしてくれてありがとね。』

って返された。ナズナは優しすぎる故に無理してたんだって気付けなかったんだ。

本当にこのことは後悔している。

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この作品が地味に多くの人に見てもらってる件について。それと明後日辺りに続編行きます。