4話 ページ4
気がついたらベッドの上だった。
お姉ちゃんに電話しようとして、かかった途端後ろから何者かに襲われ、抵抗したら刺された。
そこから記憶がない。
でも、お姉ちゃんの顔を一目見たら安心して泣けてきた。
両親に電話をしたら残念だけど、しばらく仕事で日本に帰れないと言われ途方に暮れた。
(また、家まできたらどうしよう……)
震えてきた私の手を握ってくれたお姉ちゃんは、
｢うちにおいで！寮があるし、まあ、男の人ばっかりいるけどみんないい人だよ！｣
にっこり優しそうな顔でうちにおいでと言ってくれた。
嬉しくて、今日からお世話になることになった。
______________________________
｢ここがMANKAIカンパニーの寮だよ！さあ、入って入って！｣
そう言われて通された談話室の部屋には色んなタイプの男の人がたくさんいて、若干怖そうな人もいたけど全体的に優しそうだ。
｢じゃあ、早速紹介するね！えっと、この前言ってた私の従姉妹のAちゃん！こう見えても高校２年生なんだよ！可愛いでしょ〜｣
その後一人ひとり紹介してもらい、その中の幸くんと仲良くなった。
｢カレー星人の従姉妹っていうからカレー好きなんだと思ってたけど、そうじゃないんだね。｣
(よくわからないけどカレー星人って呼ばれてるんだお姉ちゃん……)
お姉ちゃんの話をしながら、衣装を作っていく。
コスプレが趣味だと伝えたら幸ちゃんに食いつかれ、｢太一よりは使えるかも｣といいながら、衣装作りを手伝わされた。
｢今回は猫がモチーフにゃ……///あああ！！！これは！！猫の役だから語尾ににゃを付けたセリフだからで！！！たまに素で出ちゃうだけだから！！！｣
(嗚呼、幸くん可愛い……)
チクチク縫っていると、終始ニコニコしてる元気100%な男の子の視線を感じた。
『あの……なにか？』
｢あ！……え、えっとー、Aちゃんってどこの高校通ってるのかな〜って！ここから近くだったら俺らが送れるけど他の学校だったら行き帰り危なくないのかなって……｣
それもそうだ。まだ犯人捕まってないし、高校までバレてるもんな……
『美咲高校に通ってるんだ。遠いよね。』
｢じゃあ、花学こない？俺と真澄くんと万里くんが花学行ってるんだけど、どう？｣
｢咲也くんずるいッス！Aちゃん！欧華来ませんか？天馬くんも十座さんもいるッス！｣
こうしてどちらに行くのかの戦いが始まった。
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます
お気に入り作者に追加
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：ねむ | 作成日時：2017年5月30日 0時
