二十六通目 ページ27
「エーミールです。城内にある図書館の管理とかやらせてもらってます」
「ここって、図書館もあるんですか？！」
胸に手を当てて会釈をしたエーミールの発言に、Aは爛々と目を輝かせて食いついた。その様に彼は微笑を称え、肯定の意を込めて頷く
「えぇ。軍事関係から歴史、文学小説や教本まで、何でもありますよ」
さすが国の中枢機構なだけあって、知識を得るための道具は豊潤らしい。読書を好むAにとっては嬉しい限りのことだった
「どうも〜シャオロンでーす」
抜群の運動神経を有しており、戦野を駆け抜ける特攻隊長の彼
我々国の矛という、名誉な称号を背負うに相応しいその実力を振るい、葬った屍の数は知れないというのは有名な話だ
しかし実際に目の前で見る彼は、噂や見聞とは相対した人懐こさを感じさせる印象をもっていた
「オスマンです。主に外交を勤めさせていただいております」
律儀に席を立って頭を下げる彼は、まるでAが高貴な者であるかのように接してきた。平民の出であるAはその礼節に困惑しながらも、慌てて彼よりも深く頭を下げる
オスマンという人物は、巧みな話術で会話を自在に操ることができるため、心理戦に長けているというのはよく聞く話だ
相手の心の隙間に入り込む方法、他国でも上手く立ち回る処世術など。物腰柔らかく丁寧に接するが、きっとその脳内では様々な思考がめぐらされているのだろう
「トントンです」
簡潔に、そして平坦で冷酷な声で、書記長ことトントンがAに言った。彼女から目を逸らすことなく、しかし会釈をすることもなくたん的に放たれたそれ
その態度から即座にAは、自分が彼に受け入れられていないことを確信する。Aと一定距離を保ち、境界線を引いているような仕草
仕方ないが、彼がAを認めてくれるのを待つことしかできないだろう
「はい、皆が大好きであろう鬱大先生だよぉ」
そういって鬱先生は、Aに向かって片目を閉じた。その様に思わず苦笑いを浮かべながら、Aは軽く会釈をする
彼のテンションには矢張り慣れないため距離が図りにくく、会話のやり取りが上手くいかないが、別段Aは彼が嫌いというわけではない
むしろ好んでいるほうである。愛嬌があるというか何というか、憎みづらい人相の人なのだなと思っている
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Rin - ススススワンプマン？！ (2021年2月28日 12時) (
レス) id: ee43a6ccd3 (このIDを非表示/違反報告)
みたら士(プロフ) - 夢花(仮垢)さん» コメントありがとうございます。総統はあくまで「総統」で幹部じゃないと考えているので、十一ですよ！ (2019年12月4日 18時) (レス) id: 88ea3ab685 (このIDを非表示/違反報告)
夢花(仮垢) - あの、もしniさんとciたんを含めないのであれば、既存の幹部（総統を含めていると仮定すると）12人な気が…(11人と記載されていたので)(総統様含まれてなかったらすみません)(続き読んできます←) (2019年12月4日 18時) (レス) id: 1ce7d18474 (このIDを非表示/違反報告)
みたら士(プロフ) - mikazukiさん» ありがとうございます。お言葉どおり、暖房と布団を駆使してあったまりながらじゃんじゃか更新させていただこうと思います (2018年12月18日 23時) (レス) id: d493129e91 (このIDを非表示/違反報告)
mikazuki - めちゃくちゃ面白いです！！続きがとても気になります！最近寒いので体調管理をしっかりしてどんどん更新してください！ww待ってます (2018年12月18日 22時) (レス) id: 1c820def12 (このIDを非表示/違反報告)
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