百七通目 ページ8
「そんで、まともな授業しないってどういうことなん」
改めてグルッペン様の前に立たされ、話を聞かれる
未だグズグズと泣いている鬱様は、全会一致で無視を決行することになった
──申し訳無さがないわけではない
ただし、あなたが起こしたことのほうが悪行なのだ
仕方がない
私は一つ咳払いすると、目に垂れてきた前髪を流して話を切り出す
『私の高校、剣術が十クラスにわかれてるんですけれども……私が在する最下位クラスの授業が、ただの木刀を振り回す遊戯みたいで……意味内容がなくって』
『それを指導してる人が元軍兵らしいのですが、その肩書きを盾にしている感じでして。そんで私が怒って喧嘩を売ってしまった形になります』
ふわふわと纏めて状況を報告する
それでもだいぶ理解できたのか、グルッペン様は手を口元に当て何かを思考する
三十秒という短い時間のあと紡いだ言葉は
「よし、解雇だ」
という驚愕のもの
思わず目を見開いて、トントン様とオスマン様の様子を窺った
──のだが、意義は有してない様子
当然のような顔をして、部屋奥の引き出しからいろいろな資料を取り出してきた
ちらりと見えた「解雇通知書」という文字は、彼の発言が冗談ではないことを確信させる
『えっ、え？』
「なんだ」
『即決ですか？』
「嗚呼」
いくらなんでも早すぎではないか？
半ば自らが進言したようなものだとはいえ、さすがに驚きを隠せない
それが表情に出ていたのか、グルッペン様は腕を組むと口を開いた
「その元軍兵の男、最下のクラスなのだろう？実力が無いからそうなっているというのに、元軍兵を名乗る資格などない」
「それにその男、軍を辞めさせられているのだろう。軍兵とはそう簡単に退職できるものではないからな」
「最もな理由とすれば、我らが総統秘書殿が不相応だと判断したのだろう？ならば辞めさせる他ない」
納得していいのかしてはいけないのかよくわからない
──しかし、私の意見を汲んでくださっているようでありがたかった
『あの、代わりの人間が見つかるまでは、このままで良いのでは？』
「嗚呼、心配するな。こちらで用意する。次の剣術授業とやらは明後日だったか？」
『はい』
「楽しみにしておけ」
──お前がしっかり仕事を遂行できる人材を用意する
不敵に──不適に笑うその人は、私で遊ぶ気なのだろうか
ただ楽しそうに、何処か空虚を見ていた
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みたら士(プロフ) - Mahtaさん» こんなところに通が？！これは今後が大変そうです( 'ω' ) (2019年8月14日 19時) (
レス) id: 92ac31019d (このIDを非表示/違反報告)
Mahta - ワルサーP.38ね。かの有名な大怪盗ルパン三世も使っている拳銃だね。センスがいい。(上から目線マジすんませんいまね、なんかね、むしょうにちゅうにごころがあれなんだよ)(読みにくい)頑張ってください (2019年6月30日 20時) (レス) id: 48ed6174b8 (このIDを非表示/違反報告)
ロックン(プロフ) - みたら士さん» はい！わかりました！ (2019年2月13日 17時) (レス) id: 92cf6928d1 (このIDを非表示/違反報告)
みたら士(プロフ) - ロックンさん» も！ち！ろ！ん！で！す！ツイッターの方で私を調べ、話しかけていただいても……？ (2019年2月13日 17時) (レス) id: d493129e91 (このIDを非表示/違反報告)
ロックン(プロフ) - 表紙描いて欲しいです(唐突)私の画力じゃ、表紙に飾れないので。お願いします。 (2019年2月13日 16時) (レス) id: 92cf6928d1 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：みたら士
| 作成日時：2019年1月1日 19時
