百二通目 ページ3
「A・ヴィジィール。不満があるならば聞くが？実力も有していないというのに、一人前に意義を申し立てるというのなら聞くが？」
挑発するように、二度繰り返される
私は舐められているのだと、自覚していた
邪魔な前髪を流すと、視線を外すことなく続ける
『授業に意味を感じられません。内容の変更又は教師の変更を要求します』
一度向けた刃を逸らすことは、相手に対しての冒涜である
何処かの本に書いてあった、誰かの思考
頭の中で擬えて、そのまま口にした
煽りを煽りで返されたことによって、苛立ちが頂点に達したらしい元軍兵の教師
彼も木刀を地面に叩きつけると、私を不満の捌け口とするように、息をつく暇もない程に言いかかる
「なんだその態度はっ！国のために剣を奮った者に対する、侮辱ではないのか？」
その声量に、遠くで授業を行っていたA組やその他クラスの面々もこちらを向く
目立ってしまった、スパイの目にも入っているかもしれない
そう思うと、あのまま強く出ることもできなくなってくる
『侮辱では、ありません。ただ率直に思っただけで』
「ならばその思考、発言が誹謗の権化だ！」
──優秀気取りの元軍兵様は、どうやら頭の中まで気取っているようですね
そういう挑発も、喉で詰まって出てこない
怒りに任せて切り出さなければよかった
──逃げに走った私を煽るように、終業のチャイムが鳴る
悔しさで唇を噛んだ
「A・ヴィジィール、貴様の保護者にこれを私、自分の非をしっかりと反省した上、次回──明日の授業に臨むように」
そういって教師は、何かをなぐり書きした紙を地面に落とし、去っていく
それは、指導紙というものだった
何か校則違反等を行った生徒が渡される物
その内容等は紙に全て書き込まれ、親に渡さなければならない
しかも、しっかりと渡されたかも両親に確認されると来た
生徒全体から忌み嫌われる、魔性の紙
「A、どうしたの？まだ具合悪いんじゃ？」
珍しく怒りを顕にしたからか、心配したリイカが駆け寄って来る
彼女はC組
かなり期待されている部類だ
そんな彼女に
『ううん、ちょっと納得できないところがあったからさ』
と言って軽くいなすと、剣術着から制服へ着替えるべく、更衣室へ足を向ける
今日は五時間だ、きっともう鬱様も居てくださっているのだろう
──この紙、グルッペン様に見せればよいのか？
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みたら士(プロフ) - Mahtaさん» こんなところに通が？！これは今後が大変そうです( 'ω' ) (2019年8月14日 19時) (
レス) id: 92ac31019d (このIDを非表示/違反報告)
Mahta - ワルサーP.38ね。かの有名な大怪盗ルパン三世も使っている拳銃だね。センスがいい。(上から目線マジすんませんいまね、なんかね、むしょうにちゅうにごころがあれなんだよ)(読みにくい)頑張ってください (2019年6月30日 20時) (レス) id: 48ed6174b8 (このIDを非表示/違反報告)
ロックン(プロフ) - みたら士さん» はい！わかりました！ (2019年2月13日 17時) (レス) id: 92cf6928d1 (このIDを非表示/違反報告)
みたら士(プロフ) - ロックンさん» も！ち！ろ！ん！で！す！ツイッターの方で私を調べ、話しかけていただいても……？ (2019年2月13日 17時) (レス) id: d493129e91 (このIDを非表示/違反報告)
ロックン(プロフ) - 表紙描いて欲しいです(唐突)私の画力じゃ、表紙に飾れないので。お願いします。 (2019年2月13日 16時) (レス) id: 92cf6928d1 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：みたら士
| 作成日時：2019年1月1日 19時
