四百四十七通目 ページ48
「同じことって……まさか」
「えぇ。長期戦を予想して攻め入って来た奴らに対して、最大戦力を一点にぶつけることで軍の指揮系統を崩壊させるんです」
防衛に重きを置いていると思っていた相手が、無防備ながらも全力で突進してきたとして、驚かないはずがない
相手も確かに主要戦力を膨大な兵数に紛れ込ませているとは思うが、もしもその実力者を殺されてしまったらどうなるだろうか
指揮系統の要を殺害されたら、一体敵軍はどうなってしまうのだろうか
「開戦からまだ一日も経っていないんですよ？その現状で敵の大将……前戦に出ている統制の要が死亡したら、一体敵はどう思うでしょうか？」
たった一日、否、半日も経たずして戦力の先端を切り落とされては、きっと恐れ慄く他無いだろう
一体その初速で何処まで蹂躙されてしまうのか、この膨大な戦力が尽きるのは何時なのか、これよりさらに圧倒的な力が後方に控えているのではないか
絶望というものは、一つ暗い話を勘案してしまえば、加速するばかりな後ろ向きな感情なのだから、歯止めは効かないだろう
「いや確かにそりゃあ効果的だとは思うけどな、今更そんな大仰な作戦とれないやろ。戦争が始まる前ならまだしも、今だって前戦ではやり合ってる頃やぞ」
「いえ、軍隊を大きく動かす必要はありませんよ。ただ、敵大将を落とせば良いだけですので」
「いやだから、そのために軍を動かすんやろ」
「いえ？動かす必要はありませんが」
「は？マジで言ってる意味がわからんのやけど。敵の大将潰したいんなら、そこに戦力向けなきゃいけんやろ、相手もほどほどに防衛の陣組みつつ進軍してんだから。軍を動かさなきゃ、一点集中の攻撃なんて不可能だわ」
「あの、別に不可能ではありませんが」
「は？まーじーでーわからん！じゃあどうするつもりなん？！」
相変わらずも首を傾げたまま、チーノの意見に疑問を呈しており、それに痺れを切らしたようにチーノは声を荒げた
しかしAにとっては、チーノの主張こそ無駄の多い理解不能なもので
「どうやってって、私が敵の大将の首を削ぎ落としてしまえば良いだけの話では……？」
「は？」
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アンバ(プロフ) - (みたら士)神様､小説を創ってくれてありがとうございます｡ (2021年5月9日 1時) (
レス) id: 04b4947088 (このIDを非表示/違反報告)
有栖川.(プロフ) - 後輩くん…！個人的にはキャラ揃って大喜びしてます。最近更新多くて通知を見るたびに発叫してます。ですが、無理はなさらないように… (2021年5月9日 1時) (レス) id: 6bc5efe30d (このIDを非表示/違反報告)
シャノ(プロフ) - 最近更新増えて嬉しいです。 彼ですかね、、、！ 更新ありがとうございました！ (2021年5月8日 22時) (レス) id: f15c4b37e0 (このIDを非表示/違反報告)
Contrast(プロフ) - 本当にお話一つ一つが素敵で大好きです！無理のない更新で頑張って下さい！ (2021年5月8日 7時) (レス) id: 8384124a90 (このIDを非表示/違反報告)
アンバ(プロフ) - 本当に大好きすぎる…！読者をどれだけこの作品はびっくりさせてくれるんですか！更新ありがとうございます！！！ (2021年5月8日 4時) (レス) id: 04b4947088 (このIDを非表示/違反報告)
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