三百七十八通目 ページ29
「そいえば、市長ってどんな人やったん？」
俺会っとらんのやけれども、と首を傾げる彼に、Aはふと思い出した
彼には、Aとアルマが知り合いであることは告げていない
市長と知り合いだなんて、おかしいと思われてしまうであろうからだ
アルマが以前どんな仕事をしていたかなんて兄さんが知る由もないだろうけれども
念には念を、ということである
「すごく真面目そうな方でしたよ。この街のことを常に考えていらっしゃるようでした」
「ほーん、the市長って感じやったんやな。男？女？」
「女性でした」
「仕事できる系って奴やな」
兄さんはどうやら、中央広場での路店が許諾されたことが大層喜ばしいらしく
彼自身は姿形も知らないであろう市長のことを、やけに褒めちぎっている
やはり街の中枢で販売ができるというのは、かなりの収益に繋がるそうで
人通り等が多くて、老若男女問わず集まる噴水広場は、商売にうってつけ
他の路店があることにはまぁ目を瞑るとして
街に入って一日もしない兄さん等が良いポジションで物売りをできるのは、やはり幸運なことである
Aと兄さんはこの街に、明日から数えて一週間滞在することになった
【冤罪のお詫びに】という建前で提供された宿で寝食をしながら、他の街で得た物を売り、そしてこの街の物を買う
この街で買ったものは、また次の街に行って売るのだ
国や地域、気候天候によって特産品やその他は大きく変わる
故にこの商売方法は、かなり有効──らしい
Aにとっては明日が初仕事故に、あまり詳しいことはわからない
ただAがすべきなのは、兄さんのサポートであるということ
売上を伸ばすためにも、旅費を稼ぐためにも、できることはやらなければいけないのだった
「──さて、明日も早いし寝よか」
そう言った兄さんは、口を開いて大きなあくびを零す
窓の外はもう真っ暗
きっと酷く冷え込んでいることだろう
「そうですね」と返答すると、Aは布団の中に潜り
「おやすみなさい」
と言って、目を閉じた
「おやすみ」の声を耳にしながらふと考える
そういえば兄さんは、何処から旅を始めたのだろうか
どこの国の人なのだろうか、と
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萌木 - もしかしたら意図的で、この先の話を読んでいないのでそんなに偉そうに言えないですし、このコメントが届いているのかもわからないですけど、 三百七十六通目の最後、兄さんはヴィルヘルミナの名前しか知らない筈です。 ご確認お願い致します。 長文失礼致しました (2022年7月8日 17時) (
レス) @page27 id: 7b477ee6df (このIDを非表示/違反報告)
bh(プロフ) - 心の中で盛り上がってまいりましたと踊っています。主人公がうっに再会できること心より楽しみにしております。 (2020年1月22日 23時) (レス) id: 204dfe46bb (このIDを非表示/違反報告)
歌い手総推し！&外資系と書記長寄りの箱推し！ - とうとう運命の瞬間が…！niさんと夢主ちゃんはどのような反応をするのか…楽しみに待っています！ (2020年1月22日 13時) (レス) id: 6e4f801f19 (このIDを非表示/違反報告)
みたら士(プロフ) - 茶葉さん» （コメントの検索避けありがとうございます）二人の関係がどう動くのか……夢主の運命は……どうぞ楽しみにお待ちください (2020年1月21日 20時) (レス) id: 88ea3ab685 (このIDを非表示/違反報告)
みたら士(プロフ) - しゅがーさん» そろそろ�修砲眛�りますし、物語は展開を続け……この質問が一体どうなってしまうのか、ご期待しつつお待ちくださいな (2020年1月21日 20時) (レス) id: 88ea3ab685 (このIDを非表示/違反報告)
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