三百五十通目 ページ1
久々の再会がとてつもなく嬉しくて
長旅で疲れているであろう兄さんの腕をむりくりに引き、Aは彼を室内へと通した
しかして疲労が溜まっているといえど、邂逅が喜ばしいことは兄さんも同じらしく
Aの黒く染まった髪を見て、イメージが変わっただとか、一年越しに大人っぽくなっただとか
まるで本当の兄のように、褒めちぎるのだった
はしゃぐAと宥める兄さんを見ながら、くられ先生は苦笑する
Aはまるで子供のようだな、と
それならさしずめ兄さんは、それをあやす大人だろうか
いくら歳を重ねても、Aの子供らしさは否めない
「え、兄さん三日しかいないんですか？！」
「すまんな、ちょっと次の荷運びの予定を詰めなあかんくて」
だから手合わせはまた今度、と申し訳なさげに苦笑しつつ手を合わせる彼に、Aは大袈裟に頬を膨らませた
三日じゃあ、ゆっくりすることもできやしない
──Aの【心の準備】もできやしないのだ
「だからもう今日から荷積みしなきゃあかんのや。A、いまからちょっと物品の話するから、少しだけ席外せん？」
ほんの少し、少しだけとやけに誇張して言う兄さんにAは呆れて苦笑いをすると
「じゃあ自室に居るので、何かあったら声をかけてください」
と言って、自分の部屋に引き返すのだった
Aの部屋となっている場所は二階
一回で話し合う二人の声は聞こえない
そして、こちらで作業をしている音も、あちらには聞こえないのである
故にAは
──身支度を、開始した
この家を出ていくための身支度
国を渡来する準備
Aはくられ先生の元から、離れるつもりで
今日、兄さんを迎えたのである
故に昨日から焦って研究をすすませた
──【治癒】のポーションを完成させたのは
自分のためと、もう一つ
交渉材料に、するためだった
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萌木 - もしかしたら意図的で、この先の話を読んでいないのでそんなに偉そうに言えないですし、このコメントが届いているのかもわからないですけど、 三百七十六通目の最後、兄さんはヴィルヘルミナの名前しか知らない筈です。 ご確認お願い致します。 長文失礼致しました (2022年7月8日 17時) (
レス) @page27 id: 7b477ee6df (このIDを非表示/違反報告)
bh(プロフ) - 心の中で盛り上がってまいりましたと踊っています。主人公がうっに再会できること心より楽しみにしております。 (2020年1月22日 23時) (レス) id: 204dfe46bb (このIDを非表示/違反報告)
歌い手総推し！&外資系と書記長寄りの箱推し！ - とうとう運命の瞬間が…！niさんと夢主ちゃんはどのような反応をするのか…楽しみに待っています！ (2020年1月22日 13時) (レス) id: 6e4f801f19 (このIDを非表示/違反報告)
みたら士(プロフ) - 茶葉さん» （コメントの検索避けありがとうございます）二人の関係がどう動くのか……夢主の運命は……どうぞ楽しみにお待ちください (2020年1月21日 20時) (レス) id: 88ea3ab685 (このIDを非表示/違反報告)
みたら士(プロフ) - しゅがーさん» そろそろ�修砲眛�りますし、物語は展開を続け……この質問が一体どうなってしまうのか、ご期待しつつお待ちくださいな (2020年1月21日 20時) (レス) id: 88ea3ab685 (このIDを非表示/違反報告)
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