197話「"お似合い"」 ページ16
そして放課後、
この前話したメンバーが何故か俺の机に集まる。
クラスメイトの男子2人と、鈴木さんと毛利さん
「それでは第一回、A君の恋愛相談室を開きまーす！！」
「まじふざけんなよ鈴木さん？？」
「まぁまぁ落ち着けって、俺ら黒羽の事一応心配してんだよ。」
「そーそー、なんか、恋愛に奥手そうだし(笑)」
「おーおー言うじゃねぇか。喧嘩なら買うぞこら」
と、まぁ別にもうなんでもいいから棒読みである。
…正しくは
なんでもいい→✕
どうでもいい→△
どうとでもなれ→○ だな。
「おお、またもや感情的な黒羽だ。今日はこれからいい事が起こるな。」
「いやもう放課後だし…。」
ラッキー道具扱いにも手馴れたもんだ。
つかこれから何が起こるんだっての。
「A君がやっと好きな人を好きって自覚したみたいなのよね〜。」
「お、まじ？」
「いや、だから、……あーもー、なんでもいいよ。」
好きじゃない、って言うのも面倒くさい。
まぁ、この話を聞いて快斗に対する変な緊張が消えるなら聞いてみようか。
「つかじゃあ告れば？」
「いや、は？？」
「確かに！！A君が笑顔で"好きです"なんて言ったら…、どんな女もイチコロよ！！」
まぁ、俺が困ってる相手はそもそも女じゃねぇけど。
「いや、まじ、好きじゃねぇって。」
…やっぱりまずそこから誤解を解かねば。
「そーやって好きじゃないって言い続けて…、他の人に取られちゃうわよ！！」
「…取られる、とは一体…。」
あほくさ…。
「その子にだって仲良い異性とかいんじゃねーの？そいつが黒羽の好きな奴、狙ってるかもよ？」
咄嗟に中森さんが思いついた…、俺は馬鹿？
確かによく一緒に帰ってるし、仲良い。
「確かに！その2人が付き合った所を想像して？！辛くない？！」
…中森さんと、快斗が？
快斗が俺に構ってくれなくなんのかな。
………なんか、やだ。……寂しいし。
でも、
「…お似合い、じゃん。」
「はーーーー？？？？？」
すっげぇ形相で鈴木さんに睨まれる。
「あ、いや、」
「今時譲るなんて馬鹿な考えは捨てなさい！！あのねぇ！！傍に居たくて、会ってない時もその人の事を考えちゃうよーな人は！！好きな人なの！！友達と好きな人が被っても！！奪い取るのよ！！」
被ってるかどーかも分かんないし、ましてや好きな人でもないのに偉く説得力があって、
心に刺さった。
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沢 - めっちゃすごいです―ーーー、一気読みしてしまいました！これからのお話も頑張ってください！！応援してます。 (2021年1月5日 11時) (
レス) id: 9cb9dbbd4b (このIDを非表示/違反報告)
美術部 - ヤバイ、一気に読んじゃいました・・・もっと早くにこの作品に出合いたかったけど、読めて最高に嬉しいです！この小説を書いてくれた作者様、本当にありがとうございました！ (2020年8月15日 18時) (レス) id: dfab0f562e (このIDを非表示/違反報告)
とく - 最後まで読ませて頂きました。ひたすらに最高でした。リアルタイム(?)では見れませんでしたけど、この小説見つけられてよかったです！ありがとうございました。 (2020年5月1日 14時) (レス) id: 7ea0d5ffd3 (このIDを非表示/違反報告)
名無しの匿名 - オメガバース…知ってたんですね……めっっちゃ気が合いそう！！(小並感) シリーズ1から読ませていただいてます！素晴らしい語彙力だと思います。その語彙力10分の9ください() (2019年5月26日 19時) (レス) id: 16bc441f1e (このIDを非表示/違反報告)
楸(プロフ) - 吸血鬼LOVE♪さん» いざ文字に起こされると恥ずかしいですね…笑笑 でもわざわざコメントありがとうございます！！！自分でも「え、ここでちゅーしていいの？」と自問自答しました笑笑 (2018年10月16日 22時) (レス) id: 8b1dfa966a (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：楸 | 作成日時：2018年6月23日 1時
