53話「綺麗」 ページ9
トントントンｯ
と、屋上のドアの奥で軽い足音が聞こえる。
誰かが階段を急いで登ってる音だ。
快斗君が俺を離して、
「…どうやら空の散歩は無理みたいですね」
と、寂しそうに笑った。
それを俺は、
綺麗だと思った。
儚げに、寂しそうに、笑う怪盗キッドを。
家に帰れば会えるのに、
後生の別れの様に、笑う怪盗キッドを、
綺麗だと思った。
そんな事を考えてるとは露知らず、
「それではこれを、」
と言って先程盗った宝石を俺に渡す。
「名探偵と、元の持ち主へ返しておいて下さい。」
「…返すのに、」
「はい？」
「返すのに何で盗るんだ、まるで、何か、探してるみたい…、」
ここまで行ってハッとした。
この事は快斗君が自ら言うまで聞かないと、
決めたのに。
不可侵領域に踏み込んでしまったかもしれない。
触れてほしくない事かもしれない。
「ぁ、や、何でもない。」
「……………、」
俺の手に宝石を置いたまま快斗君も手を離さない。
ガチャｯ
「キッド！！てめぇ！！」
コナン君が勢いよく入ってきた。
「よぉ、名探偵。遅れた到着じゃねぇか」
いつもの口調に戻る。
…快斗君って確かコナン君が工藤新一って知ってるんだよね？
「お前と、その、Aさんの関係はなんだ！」
「だーかーらー、推理してみろって、な？」
苦笑いを浮かべコナン君を宥めるように喋る快斗君。
「あ、宝石は黒羽A君に託してるから、名探偵、返しといてくれよー。」
それだけ言ってハンググライダーを使いビルから飛び降りる。
「待て！！」
そう言ってコナン君はベルトからサッカーボールを出し、キック力増加シューズを起動させる。
ボールが凄い勢いで怪盗キッドに向かっていく。
「おっと、あぶねー、じゃーなー。」
軽々と避けて、そのまま去っていく。
「くっそ、また逃がした！」
悔しそうに叫ぶコナン君な宝石を差し出す
「とりあえず下りよっか」
ジト目で俺をガン見する。
「キッドと何か話してたよね？」
このままここで尋問を受けそうだったので、
俺はコナン君を抱っこして、
「うわぁ、なに！降ろして！！」
と、とても騒ぐけど、無視をして。
「尋問は受けてやるから、下りながらなー。」
と言った。
- 金 運: ★☆☆☆☆
- 恋愛運: ★★★☆☆
- 健康運: ★★★★★
- 全体運: ★★★☆☆
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ハル(プロフ) - あの梓さんは安室さんのことくん呼びじゃないと思います (8月2日 7時) (
レス) @page22 id: a03180e653 (このIDを非表示/違反報告)
楸(プロフ) - レンさん» そう言って頂けて嬉しいです！！あっ、同じですね、百均なのでお値段もお手軽ですね！！ありがとうございます！！是非試してみようと思います！！レン様の頭痛が治って良かったです…！！お互い体調管理、頑張っていきましょう(*^^)vお心遣いありがとうございます！ (2018年5月16日 4時) (レス) id: 8b1dfa966a (このIDを非表示/違反報告)
レン - とても面白くて続きが気になる作品で更新が楽しみです。偏頭痛が酷いとの事ですが自分もかなり酷い偏頭痛持ちだったのですが百円均一のダイソーで手に入る黒酢のサプリを試して見ては、いかがでしょうか？自分はこれを飲むようにしてから偏頭痛が、かなり治りました。 (2018年5月16日 1時) (レス) id: f4e208a34f (このIDを非表示/違反報告)
楸(プロフ) - めいさいさん» レス、押すの忘れてました…↓ (2018年4月14日 19時) (レス) id: 8b1dfa966a (このIDを非表示/違反報告)
楸(プロフ) - ご心配をありがとうございます(´；ω；｀)だいぶ良くなりましたが、まだ携帯を長く見てると少ししんどいので、快くもう少し待ってくだされば幸いです！！必ず戻って来ますのでっ！！ (2018年4月14日 19時) (レス) id: 8b1dfa966a (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：楸 | 作成日時：2018年4月6日 23時
