愛はここにある -changmin- (ページ36)

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帰宅ページ36

彼は家まで送ってくれた
もう時間も真夜中でバスも電車も走ってない時間
ユノさんにさえ教えなかった自宅だったのに
糸も簡単に彼に送ってもらった

CM「こんなアパートで大丈夫なんですか？」

「失礼ですね。こんなアパートでも居心地いいんですッ」

CM「ちゃんと鍵閉めて寝て下さいね」

「・・・はい」

CM「じゃ・・・また明日」

「お休みなさい」

だから家まで送って欲しくなかった
新築とは言えないアパート
彼の住むオートロックで設備の整ったマンションとは比べ物にならない
ユノさんだったら思ってても口には出さないだろうけど
彼は絶対言うと思っていた

自宅に入ると一日の出来事を思い出しては呆然としてしまう
忙しい一日だった

突然キスされて
呼び捨てにされ
あんなに嫌がってたのに何故か電話番号も知られ
一緒に海に行って
満天の星空を眺めて
家を馬鹿にされ・・・

慌ただしく一日が終わった

シャワーを浴びてメイクも落としてベッドに潜り込む
目を閉じれば今日の出来事が走馬灯のように駆け巡り
気付けば眩しい朝陽がカーテンの隙間から注いでた

出勤すると既に彼は事務所に居た
昨日の事を考えても嘘のような態度
それに前みたいに言いたい事だけ言って何処かに行って
冷たい視線が私を貫く

夢だったんじゃないかと思えば
しっかりと登録した彼の名前

この態度の変化にどうしたらいいのかわからない

かと言って他の社員みたいにくだらない話しをしたりどうでもいいような話しを彼に出来る勇気なんてなくて

戸惑ってしまった