夢の中のエイン (ページ8)

今日:2 hit、昨日:13 hit、合計:66,947 hit

7. ページ8

当時は気付かなかったけど、たぶん俺の初恋は彼女だった。

家に帰ってから住所を書き忘れた事に気付いて、めちゃくちゃ後悔した。

親が心配するほど落ち込んで、

次の日も公園に行ったけれど、彼女はいなかった。

それから数日後、不思議な夢を見た。

そこには彼女が居て、自分と同じように驚いている。

嬉しくなって駆け寄り、手を握ろうとした所で目が覚めた。

まだ夜明け前だったから二度寝をしたけど、会えなかった。

そこからは時々、夢で会えるようになった。
ある時は2日続けて、ある時は2週間ほど空いて。

夢の中のルール的な事に気付いてからは、出来るだけ禁止行動に気を付けて会った。

本当は触れたいし、声も聞きたい。

せっかくAが頑張って韓国語で話してくれてるのに、何故か連絡先は文字化けみたいになって読めない。

逆もそう。現実でのやり取りは全く出来なかった。

そして、俺がPLEDISの練習生になって忙しくなると会える回数も減ってきた。

高校くらいになるとお互いに成長して、どんどん綺麗になっていく彼女。

誰かに恋をしているのだろうか、と思うようになった。

それと同時に胸が苦しくて焦る気持ち。

自分が改めて彼女に恋をしていると気付いた。

探しにいくべきか悩んでも、もし彼女がこの夢を見ていなかったら単なる俺の妄想になってしまう。

それが怖くて動けない。

それでもよかった。

夢なら会える。

好きなタイプは？とインタビューで聞かれると、
すぐに思い浮かぶのは、彼女。

年上やしっかりした人、落ち着く人も間違いじゃないけれど。

“夢で会える人”はCARATちゃんたちはよくあるアイドルトークと思ってるだろうな…

でも、ごめんね。

CARATちゃんたちはすごく大事だけど、

自分から行けよヘタレだなって言われるかも知れないけど、

俺は彼女に見つけて欲しいんだ。

こう思う事が俺の秘密のはなし