･･････2 ページ8
「そう、色々と大変な目に遭ったのね」
『待ってくれ､グルッペンさんが言っていた私がここに来るまでの経緯は大体合ってるが前に所属してした生存組織に云々は確証ないからな?』
その後モールを後にした私達は田荘さんの要望の元､私がこの島でグルッペンさん達に出会って今現在に至るまでの経緯を説明した｡
･･･が､グルッペンさんに説明を任せた私が間違っていた｡
あろう事かグルッペンさんは推理という名の私の可哀想な子設定まで暴露した｡
おかげで田荘さんから憐憫を孕んだ視線を送られる｡
何してくれているんだ本当に｡
「真偽不明だから無きにしも非ずってことでいいじゃん」
『同情を誘うような事はしたくないんだけどな』
「ほら､そろそろ燎原区域の一つ"ヒュプノス"に入るから気を引き締めるゾ」
グルッペンさんの静止の元､私と田荘さんは会話をやめて目の前に広がる景色を見た｡
支援物資を回収する際に通ったルートより遥かに自動車が乱雑に放置されていて見通しも悪い｡
要は死角が多いということだ｡
ヒュプノス､か｡
即死区域に「眠り」を神格化した神そのものの名前をつけたのは､ここで生き残った少年達の最大限の皮肉なのだろうか｡
『ここ､は』
「ハシラビト島で最も商用トラックや運搬トラックが走行していた区域だ｡エリザベートは潜むディシビの数が厄介だが､ここでは数より死角の多さが厄介だな」
へぇ･･･燎原区域の場所ごとに特色が異なるのか｡
確かにエリザベートは一度ディシビが湧いたら芋ずる式の軍勢で囲まれていたが､ある程度見晴らしが良くて間合いもあったから回避できた場面でもある｡
けれど､ここでは視界が悪い上に死角からディシビに襲われたら間合い的に反撃も回避も困難になる｡
「で･･･盟主さん?私はこの子を保護した理由については納得だけど､燎原区域に来る理由は聞かされてないんだけど?ヒソヒソ話する為に踏み込む場所じゃないのは知ってるよね」
「物資探索」
「説明が雑にも程があるやろグルさん」
トントンさんと田荘さんが同時にため息を吐いた｡こうして見るとやっぱり仲良いんだな､皆｡
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 245人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「wrwrd」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
カンナ(プロフ) - こんな朝早くから失礼します＜(_ _)＞TwitterのDMっで一言って、具体的にはなんて言えばいいですか？ (2022年5月26日 4時) (
レス) @page13 id: 07b6abd3f4 (このIDを非表示/違反報告)
月影こだま(プロフ) - コメント失礼します。占ツクではもう作品の更新はしないのでしょうか…？ (2021年3月19日 8時) (レス) id: 9eebdd670f (このIDを非表示/違反報告)
みー(プロフ) - レーナ（アンテファン）さん» 申し訳ありませんが、ベッターに移行するため現在パスを掛けてる作品を公開する予定はございません｡ (2020年9月17日 0時) (レス) id: aa87cd0973 (このIDを非表示/違反報告)
レーナ（アンテファン） - トリップか...うん。 のパスワードを教えてください（この作品に関係ないものですみません...） (2020年9月16日 20時) (レス) id: c89295cbe6 (このIDを非表示/違反報告)
さくさくぱんだ - あ…好きです…貴方様の書く作品は世界観や主人公の性格など全てがどストライクです！これからも頑張ってください！ (2020年8月28日 18時) (レス) id: dde2f5b423 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：みー
| 作成日時：2020年2月24日 19時
