･･････8 ページ14
「なにしてんねん！」
怒気半分､焦り半分を孕んだ叫び声と同時に､バシンッ!と派手な音が上がるほど勢いよく腕を掴まれた｡
『トントンさん！？』
驚いて返事もまともにできないでいると､ゼェゼェと息を切らしていたトントンさんが私をキッと睨んだ｡
互いが視界に入る距離にいたにも関わらずここまで息を切らしているということはかなり焦っていたんだろうか｡
というかこれは･･･怒っている?
『待ってくれトントンさん｡何故そんなに怒っている』
「怒ってへんっ!!」
と､明らかに怒った様子で「怒っていない」と主張しながらハンカチで私の手についた手を拭い取るトントンさん｡
怒筋が浮き立っているぞ｡
「で?ディシビの血なんか手に取って何しようとしよったん?」
『あ､いや単にディシビの生態系が気になってだな』
特にやましいことなど無かった為､嘘偽りなく話した｡
するとトントンさんは「は?そんだけ?」と緊張の糸が切れたような声音で言った｡
魂が抜けたかのように呆けた顔で数秒の間を開け､ハァーと大きなため息をつかれた｡
『表情豊かだな』
「誰のせいやと･･･ああもうええわ｡拍子抜けした｡ディシビの生態て」
唇を尖らせブツブツと独り言を呟くトントンさんは私の指に付着した血を丹寧に拭き取っている｡
表情が拗ねた子どものソレだった｡
「･･････何してんのトントンさん」
「うわっ!?」
突如､程よく膨らんだバックパックを持った田荘さんがトントンさんの背後からヌッと姿を現した｡
呆れたようなジト目でトントンさんを睨んでいる｡
田荘さんに次いでグルッペンさんやらん君も私達に近付いてきていた｡
「くっくく､これはこれは｡なかなか積極的なトン氏を見れたな」
「･･････」
グルッペンさんは物珍しさ半分､面白いものを見たという感情半分で愉快そうに笑っていたが､らん君からは表情が読み取れない｡
不機嫌そうにも見えるが･･･｡
「それどころじゃないわよ｡どっかの誰かさんがイチャついてたせいで結構やばいっての､私達」
イチャついてなんか、と心の中で反論しようとしたが周囲の異変に気づき言葉を紡ぐのを止めた｡
道路に駐留する私達を囲うようにディシビがウヨウヨと湧き出していた｡
その数､目算二百体以上──･･･｡
まだ私達とディシビの距離は五十メートル以上あるが絶体絶命の危機に瀕していた｡
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カンナ(プロフ) - こんな朝早くから失礼します＜(_ _)＞TwitterのDMっで一言って、具体的にはなんて言えばいいですか？ (2022年5月26日 4時) (
レス) @page13 id: 07b6abd3f4 (このIDを非表示/違反報告)
月影こだま(プロフ) - コメント失礼します。占ツクではもう作品の更新はしないのでしょうか…？ (2021年3月19日 8時) (レス) id: 9eebdd670f (このIDを非表示/違反報告)
みー(プロフ) - レーナ（アンテファン）さん» 申し訳ありませんが、ベッターに移行するため現在パスを掛けてる作品を公開する予定はございません｡ (2020年9月17日 0時) (レス) id: aa87cd0973 (このIDを非表示/違反報告)
レーナ（アンテファン） - トリップか...うん。 のパスワードを教えてください（この作品に関係ないものですみません...） (2020年9月16日 20時) (レス) id: c89295cbe6 (このIDを非表示/違反報告)
さくさくぱんだ - あ…好きです…貴方様の書く作品は世界観や主人公の性格など全てがどストライクです！これからも頑張ってください！ (2020年8月28日 18時) (レス) id: dde2f5b423 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：みー
| 作成日時：2020年2月24日 19時
