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油断してた ページ25

『お疲れ様で〜す・・・』

あの後、チーノ君とあれやこれややってたらいつの間にか退勤時間を迎えていた。
疲れた、マジで疲れた。

苦笑いしてる矢藤先輩に挨拶をして裏口から出るとそこにはチーノ君がスマホをいじりながら立っていた。はよ帰れよ。

『チーノ君、何してんの?』

ci「あっ、遅いですよAさん!」

私を待っていたんだなと分かる発言を聞いて、私は無言で帰路を急いだ。
バイト終わりにイケメンが待ってるなんて女漫画的展開、私は望んでない。てかむしろ迷惑だ。

面倒なことは無視するに限る。

ci「待ってください、もう遅いんで送りますよ?」

どこまでも女漫画的なチーノ君に思わず悪寒が走る。

『護身術くらいは身につけてるから遠慮しとく』

ci「でも俺、Aさんと話したいんですけど・・・ダメですか?」

『ダメです』

心底どうでもいいしお前の都合なんか知らねぇよ!!?
てか何で知り合ったばっかなのに距離近いの?
顔と顔の距離が十五センチもない近さで私を覗き込んでくるチーノ君。
私より背が高いくせにわざわざ中腰になって上目遣いで覗き込んでくるあたり計算高さを感じる。

いつもならこの時点で距離を開けるがバイトの疲れのせいで油断していた。
迫り来る"災難体質"の発動が迫っているのに気がつけなかった。

ci「わっ──・・・!?」

チーノ君が、声を上げ何も無いところでつまづく。そしてその声に反応してしまい振り向くと・・・

ボスンッという効果音と同時に私の胸に顔面を埋めるチーノ君が視界に入った。

なんだこれ

ci「・・・」

『・・・』

ci「Aさん意外とありますね?」

『揉むな!!つか離れろ!!!!』

出方を伺って黙っているとめっちゃ真剣な顔で私の胸を揉んでいる。
それも顔を埋めたまま。土に還れ。

チーノ君を無理矢理剥がして私は走ってその場を去った。

ci「また学校で逢いましょうね




────A先輩」

悪戯っぽい笑顔を浮かべてそう呟いた事など知らずに──。

事後報告→←・・・・・・2



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淡々目ン? - 初めて見ましたがすごく良いと思います!応援しています。更新頑張って下さい!あやや (4月8日 20時) (レス) @page13 id: 7215328c99 (このIDを非表示/違反報告)
- イラスト好きです! (2023年2月5日 18時) (レス) @page2 id: fbda915cf9 (このIDを非表示/違反報告)
える@しっかりと国民_zmさん推し - 文才ありすぎ、、、 (2022年3月9日 2時) (レス) id: 2c1cc6224f (このIDを非表示/違反報告)
える_脅威さん推し - イラスト好きです!内容好きです!結論:作者さんすちはぁと(( ←良い精神科知ってますよ (2022年3月9日 1時) (レス) id: 2c1cc6224f (このIDを非表示/違反報告)
るき(プロフ) - 長々とすみません、これから続きも楽しく読ませていただきます。失礼しました! (2020年6月8日 7時) (レス) id: 24bdf70a41 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:みー | 作成日時:2019年7月9日 16時

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