【鬼滅の刃】閉じ込められました

□童磨と深い接吻 ページ29

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『最悪』


「俺はAちゃんとまた会えて嬉しいけどなぁ」




にまにまと笑う目の前のこいつは私の嫌いな奴だった

そしてお題の内容が深い接吻

こいつと？接吻？無理なんですけど


今すぐ此奴の頸を切ってやろうとするが今回も刀が無い
なんで？？黒死牟の時はあったのに。




「そんな警戒しなくてもAちゃんは喰わないよ」





じりじりと近付いてくる童磨に私は後退りしようとするが背中が壁について絶望した




「そんな怯えないであの時みたいに笑顔を俺に見せてよ？俺結構あの顔好きだったんだけど」

『うるさい、嘘吐き』

「酷いなあAちゃんは」





顎に手を添えられて上を向けられる





『や、さわらないで、！』

「Aちゃんに痛い思いはさせたくないんだけど..」




そう言うと童磨は私の両手首を片手で掴んで私の頭上へと押し当てた




「Aちゃんの手は小さいね。おれが握ったら折れてしまいそうだよ」

『..ッ』




私は違ってもこいつは私を殺せるのだ
下手に抵抗は出来ない。



虹色の瞳が私を捉えると顔が近付いてくる。

やだ、こんなやつと接吻なんていやだ

そう思うが手首はビクともしないし顎を持たれているせいで顔を背けることも出来ない



私と童磨の影が重なる

するとぬるりと私の口内へ童磨の舌が入ってくる
上顎をなぞられて私の舌を絡め取るようにしてくる

その時間は長くて私は抵抗出来ない悔しさと少しの恥ずかしさで涙が出そうになった

そこで漸く顔が離れた、銀の糸で私と童磨は繋がっていた
私は童磨を睨み付けた





「その表情は初めて見たなぁ、いいねぇその顔」

『いいから離して』

「Aちゃんは昔からころころ表情が変わって滑稽だ、見てて飽きない」

「喜怒哀楽がハッキリしていて実に人間らしくて殺すのが惜しい、傍に置いておきたくなる」

『貴方本当に成長してないんだね、子供のまま大人になったみたい』




前にもこんなことを言われた
表情が変わって見ていて楽しいと。昔こいつに言われた


ふと童磨の手の力が緩んだ
私は手首を抜いて横にずれて童磨と距離をとった





「おっと、」


『じゃあね、さようなら』




そういって私は走ってドアに手をかけた

意外にも彼奴は追って来ないですんなりと部屋から出る事が出来た








「(変わってないのはどっちだろうね？)」



ふふっと童磨の笑い声が聞こえた気がした







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