銀花のような君と

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赤 side...



今日の挨拶が映像として残る。



知ってはいたけどそれどころじゃなくて、なんなら映像入ってることすら忘れてしまうくらい。



メンバーの挨拶を聴きながらそんなことあったなぁ。俺らも大人になったなぁとか軽くふりかえってると気づいたらAの時間に。




Aはあまり昔のことを振り返ったり、涙を見せたりすることは女の子の武器になっちゃうから使わないって言ってた。


でもデビューライブだからこそ、少しマイナスなことを言ってしまったり、涙を流してしまうこともある。



そんな彼女から放たれた言葉はマイナスな事を言わないとは言ってたけど迷惑という言葉だったり補聴器というあまり好まない言葉が出てきてちゃんとデビューライブらしい言葉だなと俯瞰で見ていた。




阿部の言った話は未来の話で、今の俺らがスーパーヒーローだと思ってくれている人は多分少ないし、ラウールが言ったようにまだ大多数派では無い。

だからこそ大多数派になるために頑張る、みんなそのような言葉が結構多かった。



でも彼女にとってもう俺らは、彼女からしたら全てで、俺らがスーパーヒーロー。大多数派なんて言葉は必要なくて、彼女が生きていく上で俺ら9人の名前は必ず必要になっている。



そのような存在になれていたことがすごく嬉しかった。


Snow Manにとって、Aは必要な人で、そんなのは分かりきってて、でも誰も声に出せないのは彼女が消えてしまいそうなほど儚いから。


そんな女の子は最後もう歩けないくらい疲れちゃってて最後のスクリーンの後ろに戻るのでも大変そうだった。






スクリーンが閉まると立てなくなっちゃって、心配になる。



着替えのスペースまで移動してもらって、パイプ椅子に座らせる。


赤『足痛い？それとも酸素持っていてもらう？』


『どっちも』



このような状況になると手話って強いなって。




少しのヒールでもたくさんの公演を終わらせれば悲鳴を上げるし、泣くのを我慢して呼吸を浅くすれば少し呼吸も怖くなる。


赤『今日カッコよかったよ。本音伝えてくれてありがとう。俺も大好きだから。ちゃんと頼るんだよ？』



ここまでリハをやったのか？と思わせるほど完璧な動きをするメンバー。笑




もしこれでも気づいていないのであればきちんと教えてあげたい。


甘えようなんてしなくてもきちんと甘えられていることと、だれも迷惑だと思って行動してないよってことを。




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