ラストスパート ページ23
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個性の奪取はもう視野に入れるな、部下がどう思おうが得するのは異能解放戦線の味方をすることだ。オールフォーワンがワンフォーオールを望んでいるのは知っている、ここで殺したら何か言われるかもしれないが、きっと分かってもらえるさ。
そう自分を励まし、姿勢を低くしてから高く飛び上がり、緑谷の肩を片手で押す。もう片手でナイフを握り直し、喉元に集中力をかき集め照準を合わせる。
「Aくんっ、」
緑谷が逃げようと、肩を掴む俺の腕に触れる。それでも俺の力には勝てないと悟ったのか、悲しそうに悔しそうに眉をひそめては血を流すだけ。
『俺のために死んでくれ。お願いだから』
手汗がひどい。滑ってしまい、何回もナイフを片手で持ち直す。
本当は飛び乗りながらサッとやりたかったが、手汗のせいで馬乗り状態になってしまった。何をしてるんだ俺は。
左手を緑谷の胸に添えて右手はナイフを握ったまま高く掲げる。
それを振り下ろす時、右腕を撃たれた。それに続くように右胸が撃たれ、最後に後頭部を撃たれた。
撃った方に部下はいないはずだ。この辺は確認したんだ、部下の位置から俺を撃つには少し動く必要がある。でも部下らは動ていない。じゃあ誰が？
後ろを振り向くこともなく、自身の右胸に血が垂れるのを見ていた。完全に油断した。
「かっちゃん......？」
緑谷の声で、撃ったのが爆豪だとわかった。
ゆっくり振り返ると、俺が投げ捨てた銃を両手で持ってこちらに向けている爆豪がいた。
『なんで......』
なんで.....か。
俺が聞くか？聞いてもいいだろ。部下に殺されるのはまぁ下克上として有り得るとは思っていたが、爆豪になんて、思ってもみなかった。信じたくない。だけど、俺は撃たれても仕方のないことをした。
爆豪にとっては、俺よりも幼馴染の緑谷が大切なのだ。
知ってたよ。ずっと知ってた。
なぁ爆豪、なんでお前が泣いてんのさ
『なんで......？』
そして押さえ込んでいた疲労が傷口にのしかかった。留まることを知らずに空いた穴から血が流れ出す。今まで飲み込むもしくは吐き出していた血も口に溜まる。息ができない。
身体に力なんて入るわけもなく、為す術なく俺は前に向かって倒れた。
俺が馬乗りになっていた緑谷が、俺の身体を受け止めた。
目が空いたまま、俺の気はどこか遠くに行った。
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アマノ(プロフ) - .....さん» いつもありがとうございます!!よろしくお願いします！ (2022年11月27日 10時) (
レス) id: 764eda8f4f (このIDを非表示/違反報告)
アマノ(プロフ) - れさん» 本当にありがとうございます！これからも頑張ります！ (2022年11月27日 10時) (レス) id: 764eda8f4f (このIDを非表示/違反報告)
れ(プロフ) - 前に読んで大好きだった作品でずっとずっと探してて今日やっと見つけました、、、泣ここまで一気読みしちゃいました！！！！ほんとにだいすきです！！！！！主人公くんが幸せになりますように。応援してます！！！！ (2022年11月20日 3時) (レス) @page1 id: c4c8977258 (このIDを非表示/違反報告)
..... - またまた続編おめでとうございます！！！いつまでも応援しております！！！！ (2022年11月20日 0時) (レス) @page1 id: 4b3179590f (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：アマノ | 作成日時：2022年11月19日 21時
