家族は優しかった ページ17
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「泣かせた奴の名前言ってみな。」
俺が泣いて家に帰った日には、決まって母が父を呼んだ。父は俺が泣いている理由を聞くと、創造した銃を片手に家を出た。
そして母は俺を抱き締めて言った。
「貴方のために世界があるの。大丈夫よ、Aは無個性だからね。守ってあげるからね。」
今思えば、家族の皆は俺が無個性だろうが弱かろうが俺を慰めなかった。それが当たり前かと思っていた。
父は直ぐに家に帰った。身体を血塗れにして笑顔だった。
「これで平和だよ」
そう言った父が、あの頃から心做しか気持ち悪かったんだ。
「いいかA、従わない奴は決まって弱者だ。強者である俺ら樋口家が叩き直さなければならない。」
『でも父ちゃん、悪いのはおれなんだ』
「なわけないだろ？Aはいつだって正しい。俺の息子だからな。間違うわけがないんだ。俺の息子だからな。」
きっと俺が他人の家の息子であれば、この人は俺を見て無個性は害だと蹴りあげただろう。
でも俺には家族がいる。家族が守ってくれるんだ。
「Aは無個性だから」
そう俺は無個性だったから、守られていないとダメなんだ。
「Aさえいれば兄ちゃん生きてられるよ」
そう、俺は家族の生きる意味だから。
「無個性は学校来んなよ」
「やめろって、コイツの家族気狂ってんだぜ？」
「だったらなおさら来んじゃねぇよ」
泣いたら、皆死んじゃうから。
「こいつ泣くの我慢してんじゃね？」
「うわラッキー。おら消えろよ害虫キモェんだよ」
俺には、家族が
「Aは無個性だから」
俺には
「Aは弱いからね、守ってあげるんだよ護。」
俺は、
俺は......＿＿＿＿
「A！誕生日おめでとう！はいプレゼント」
『あっ....ありがとう！』
14のプレゼントは人の目だった。
『ヒｯ!!』
「えっ、Aこの前図鑑見てたよね。気になってるなら実物の方がいいかなって思って、」
「そうよね、物は実物に限るわね！」
「いいセンスだな護、だがな人を殺すのがバレたらAの傍から離れなきゃだぞ？」
「それは大丈夫！死体は僕食べたから！」
「そうかそうか！偉いぞ護ー！どうだA！お前の兄は立派だなぁ！」
思い出したよ。俺は家族の王だったんだ。家族は、楽園だったんだ。その楽園から離れたくなくて、家族を取り戻そうとしているのか。
『緑谷から手を離せ。俺の獲物だ。』
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アマノ(プロフ) - .....さん» いつもありがとうございます!!よろしくお願いします！ (2022年11月27日 10時) (
レス) id: 764eda8f4f (このIDを非表示/違反報告)
アマノ(プロフ) - れさん» 本当にありがとうございます！これからも頑張ります！ (2022年11月27日 10時) (レス) id: 764eda8f4f (このIDを非表示/違反報告)
れ(プロフ) - 前に読んで大好きだった作品でずっとずっと探してて今日やっと見つけました、、、泣ここまで一気読みしちゃいました！！！！ほんとにだいすきです！！！！！主人公くんが幸せになりますように。応援してます！！！！ (2022年11月20日 3時) (レス) @page1 id: c4c8977258 (このIDを非表示/違反報告)
..... - またまた続編おめでとうございます！！！いつまでも応援しております！！！！ (2022年11月20日 0時) (レス) @page1 id: 4b3179590f (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：アマノ | 作成日時：2022年11月19日 21時
