俺の話【ヒロアカ】 (ページ44)

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〈まぁ考えておいてね。黒霧、この子を元の場所に返して〉

「待てよ先生。俺はまだ話し足りないんだ。」

首を掻いていた死柄木が手を止めた。

〈なら好きなだけ話しなさい。必ず怪我をさせずに元の場所に返してあげるんだよ弔。〉

「！......分かってる。」

怪我をせずに返せ、という言葉に驚きつつも死柄木はAの方に向き直った。

『殴っていいから今すぐ帰らせて貰いたい。俺には監視がついてるんだ。体育祭でいい成績取っても行方不明じゃ監視の目が多くなるだけだ。』

Aはカウンター席に座る死柄木を睨みながらそう言った。

「よく喋るんだな。ところでさ、なんだっけ、あの爆発させるやつの名前、」

「爆豪勝己です。死柄木弔」

「あそうそう。爆豪？と戦った時何話してたの？」

＿＿なんでヒーローを目指してんだ

『別に、言わなくていいだろ。』

探るような表情ではない、ただAのことを知ろうとしている声だった。

言ってそれが原因で付け込まれたら厄介だし面倒くさい、とりあえず早く帰る方法を探さないといけない。今頃切島達が探しているに決まっている。学校に連絡がいったら終わりだ。

頭の中で情報が混雑するほどに考えていた。

「＿＿＿＿ねぇ、聞いてる？」

『！いや、悪い、』

「とりあえず早く仲間が欲しいんだ。」

死柄木はステインでは満足しなかったらしい。仲間を探せなんて言ったってそう簡単じゃない。自らヴィランに成り下がるやつなんているとしたら変人か変革者しかいない。そんな社会から省かれた人、、

そうか、省かれた人を探せばいい。社会から望まれていない、そんな人を紹介すれば死柄木だって満足するだろう。ていうかステインは紹介してないし。

名案が浮かんだAは死柄木の目を射るように見た。

『宛はある。』

「！そう＿」

死柄木が何かを言おうとした時、Aの携帯に着信音が鳴った。

『はい。』

〈樋口？お前今どこにいる？〉

聞いた事ある声だった。

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