俺の話【ヒロアカ】 (ページ33)

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背後霊の話ページ33

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観客席に向かう途中に、また誰かに話しかけられた。デジャブか。心の中でそうツッコミをしたAは笑って振り返った。だがその人を見た瞬間、真顔になり何事もなかったかのように歩き出した。

「待て」

『断ります』

「待てと言ってるだろ」

『拒否します』

「おい！待て！」

『嫌です』

「待て！！」

『無理です』

さっき轟からあんな話を聞いたばかりなのに待つ方が無理なものだ。

結局、Aは観客席まで待つことなく歩き続けた。

「お！おかえり樋口、、、んでお前！！エンデヴァー！！後ろ！！」

『やめろよ、後ろにいるのはエンデヴァーじゃなくて背後霊だろ？やめろって。』

「ちげーよ！！エンデヴァーだよ！！めっちゃ怒ってるよ！！何したんだよ！！」

『本当にやめろって、幽霊だよ幽霊。』

「あくまでそれで突き通すつもりか樋口A。」

『ははっ......嫌だ。』

「樋口、頼む。話を聞いてくれ。」

『本能が嫌だと言っています。』

「おい、俺が頼んでいるんだぞ」

『聞こえません。』

「おい」

「樋口！火力やべーから！！ほんと！頼むから！」

A組のおかげか、やっとエンデヴァーの方を向いたA。エンデヴァーはAを殺してしまいそうな気迫でAを睨んでいた。

『んすか、』

「......いや、用はない」

『いてこましますよ。』

笑ってそう言うAからは普段とか違う狂気が感じられた。

「お前、、うちの焦凍と仲、いいのか？」

『は？』

「いや。なんでもない、」

『ただの友人ですよ。ね？轟。』

「！あぁ、」

不機嫌そうにそう答える轟。

相変わらず怖い顔でAを見ているエンデヴァー。

ニコニコと動じないA。

「何、この地獄絵図」

「そうか、、友か。、そうか。」

なんで満更でもないような顔してんだよ。Aはそう言いそうになったが飲み込んだ。

「インターン、俺の元へ来い。鍛え上げてやる。」

そう言って去っていったエンデヴァーを見てAは席についた。

『あ、常闇。お前昼何食べた？』

「！切り替えが恐ろしく早いな、樋口。」

「おい待てや樋口！テメェなんで今エンデヴァーと話してた！？んで知らねぇフリした！？」

『いやぁ、背後霊だと思っててさ。』

「ふざけんな！！」

『てか女子は？』

俺はきっと、フラグを立てるのが上手いんだ。