俺の話【ヒロアカ】 (ページ16)

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その頃、水難ゾーンや土砂ゾーンでは分断された生徒らが懸命に戦っていた。

そしてヴィランを倒していく中、皆の中で勘違いが起こってしまった。

「僕らの力は、ヴィランに通じる.....！」

そう、全て勘違いなのだ。

そしてA、味方のように思っていたヴィラン連合から告げられた恐ろしい言葉。

『飯田！！走れ！！学校に行け！！』

「っでもっ」

「委員長！貴方に任せました！！」

我ながら勝手だと思う。相澤やクラスメイトが血や汗を流して戦っているのも全てAのせいだ。

今更走って助けを呼んでくれなど言える立場ではない。

殺されるくらいなら

助けられたい。

契約違反をするヴィラン連合に、Aは苛立ちを隠そうと下唇を噛んだ。

飯田が走り出すのを見送っていると黒霧に囲まれ視界が黒くなっていく。

「なんでここにっ！！」

明るくなったと思えば相澤が般若のような形相でこちらを睨んでいる。

『飛ばされたんだ！！全く腹立たしい！！』

そう言いながらも近くにいたゴロツキの頭を蹴り倒した。

「おいおい、俺らを恨むなよ。恨むなら情報屋のワンネスだよ、あいつのせいでお前は死ぬ。」

今日の占い、見てくれば良かったと後悔した。

きっと最下位で厄日なのだろう。

身バレの上に殺されるかもしれない。

最悪だ。なんのために朝ジャージを汚したと思っている。

腹立たしいったらありゃしない。

Aは真顔になり、冷たい目で死柄木を見ていた。何だろうかこの気持ちは。懐かしくもない、最近学んだこの感情に名前はあるのだろうか。

あぁそうか、これは殺意と言うんだったな。

「樋口、！、ｯｯ樋口！！」

『なんですか、』

殺されるくらいなら助けられたい？いいや違う。

「冷静になれ！！」

殺されるくらいなら

殺してやる。

『俺は、いつもいつも

頗る冷静だわクソ！！！』

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