【及川徹】ケンカするほど仲が良い -2nd-

３５. ページ8

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-及川side-




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「風呂上がったよ」





タオルで頭を拭きながらリビングに行くと
Aがソファーの上でうずくまっていた

具合でも悪いのかな






「具合悪いの？」

「...いや」

「水持ってくるよ」






キッチンに行こうとすると
行かなくていい、と服の袖を掴まれた







「...今まで避けたりしてごめん」






下を向いたまま、そう言った






「もう耐えられないし、前みたいに接したいの」







どんな表情で言っているの分からない







「本当にごめん」

「...謝んなくていいよ」






とっさに、そんな言葉がでた

俺も、気付かないうちに
嫌なこと言ってたみたいだし






「俺も嫌な思いさせたみたいだから」






そう言ってから少し間が空いて
Aが口を開いた






「...じゃあ、お互いさまってことでいい？」

「うん、気にするのやめよう」






そう言うと、Aが大きなため息を吐いた






「緊張した...」

「俺もだし」

「なんで張り合ってんの」

「張り合ってなんかないけど」






やっぱり、こっちの方が良い






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