23の隣 ページ26
グッ
『っ!?』
「水城さん、やろ?」
腕を引っ張られ、そう言われた。
『…』
期待なんかしちゃいけない。
確かに君は私のことを水城さんと呼んでいたけど
そんなの名前を教えたんだからどうとでも言える。
(君は、覚えてない…そう、でしょ?)
『…すみません、何のことだか』
「っ…中高一緒、やったやんね?
中学はクラスも一緒やった水城さんやろ…?
俺のこと忘れちゃった?」
『っ…』
なんで君がそんなこと聞くの。
私が最初に聞いたのに、忘れるわけないじゃん。
むしろ、忘れたかったよ。
『…忘れて、ないよ。
1度も忘れたことなんて、ない』
ポロリと、涙が零れる。
嬉しいのか、悲しいのか、分からない。
「みず、きさん…」
『呼ばないで…勘違いしちゃう。
忘れ、られなくなるから、やめて?』
「っ…どういう、こと?」
私は振り向くとそっと、掴まれてる腕を外して
『…坂田くん
ずっと大好きでした』
笑ってみせた。
もうこの想いにさよならするために。
「え…」
見えた坂田くんの表情は
意味がわからないと言いたげな、悲しそうな顔をしていた。
『じゃあ、ね。
もう二度と会わないこと、願ってる』
「み、水城さん!待って!!」
後ろから聞こえる声を無視して、その場から立ち去った。
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沖瀬アオ(プロフ) - さくさん» わぁぁありがとうございます(;;) その後ですか…!?また考えてみようと思います。ありがとうございます(*´˘`*) (2019年6月14日 20時) (レス) id: 6a612532f8 (このIDを非表示/違反報告)
さく - とてもよかったです!終わってほしくない!その後話が欲しいです…! (2019年6月5日 1時) (レス) id: 1b1d47c664 (このIDを非表示/違反報告)
沖瀬アオ(プロフ) - 玲雨さん» ありがとうございます(*´˘`*)大好きですか!?めちゃくちゃ嬉しいです!ありがとうございます。これからもよろしくお願いしますm(_ _)m (2018年8月18日 0時) (レス) id: 6a612532f8 (このIDを非表示/違反報告)
沖瀬アオ(プロフ) - アリスさん» ありがとうございます!ほんとですか!?ありがとうございます(> <)めちゃくちゃ嬉しいです!!次回作も頑張ります! (2018年8月17日 23時) (レス) id: 6a612532f8 (このIDを非表示/違反報告)
沖瀬アオ(プロフ) - わたあめさん» わわわありがとうございます!(*´˘`*)お待たせしました!そう言ってもらえてめちゃくちゃ嬉しいです! (2018年8月17日 23時) (レス) id: 6a612532f8 (このIDを非表示/違反報告)
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