シスコンな兄とツンデレな妹とその仲間達part2【浦島坂田船】

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ガタタッ

驚きすぎて、机の上に置いてた手帳やらペンやらいろいろ落とした。


(…え？なんで？)

急いでかき集めながらそんなことを思う。


そして拾い終わると再び顔を上げた。

そしたら、その人はじっとこちらを見ていて、

｢…｣

右手人差し指を口元でたて、微笑みながらウインクをした。


『っ！？』


顔が一気に熱を持つのが分かる。

頭がパンクしてそのまましばらく指一本動かせなかった。


その後私が落ち着いてきた頃には既にその人はおらず

完全に去った後だった。


(さ、さっきのなんだったの…)

夢かと思うくらい、周りは静かだ。


(おかしい。おかしいでしょ…

なんで。

なんで、今日ライブのうらたんがここに…！？)


確かにここは最寄りのカフェ。

しかし、出演者が普通外に出るだろうか。

バレた瞬間終わりである。


(…ほんとに、ばかやないの…)

これは呆れてしまう。

だけど、本当にずるい人だ。


(ライブの前に、こんなの…)


もっと好きになってしまう。


人を好きにさせるのがうまいというか

なんというか…

好きになったら最後泥沼のように浸かっていく。



(もう、お腹いっぱい)

今朝お兄ちゃんに散々言ったけれど

ライブ行かなくてもいいかも←

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