検索窓
今日:11 hit、昨日:3 hit、合計:10,719 hit

. ページ2

.

「坂田?」
「…」
「ぼけっとしてたら置いてくで〜」

10年以上経った今も、ヤツの隣に立つ度に思い出す。ここは、君が立っていた場所だ。君が、最後に選んだ場所。

「…僕がお前を置いてくねん。舐めてんなよ!」
「はぁ!?待っといてやったのになんやねんそれ!」
「べー、っだ!」
「待てコラ坂田ァ!!!」

センラを煽って、追いかけっこが始まる。うらさんとまーしぃの、笑い声と呆れた声が聞こえて、ふっと笑いをこぼす。



こいつの隣が心地良いこと、僕だって知っている。こいつが奪ったあの子の隣、今度は僕が、あの子からこいつの隣を奪うんだ。

…なーんて。別にこいつの隣なんていらんねんけど。
でも、これでいい。もう君への恋心は過去に置いてきた。少しずつ、落としてきた。もう、こいつを見ても君に焦がれることは無い。




ただ僕は、思い出すだけ。




僕は君といる時間が何よりも大切"だった"ってことを。




そして、




今の僕の、何よりも大切なのは、こいつらといる時間だってことを。






「おら捕まえたぞ…!!」
「ぎゃー!!センラに殺される!!」
「何人聞きの悪いこと言うてんねん!!」
「いいぞセンラ、もっとやれ!」
「まーしぃ味方してくれへんの!?」
「はいはい、お前らそこまでなー?」

志麻・投稿作品 IF story→←あほの坂田。「大切なもの」



目次へ作品を作る感想を書く
他の作品を探す

おもしろ度を投票
( ← 頑張って!面白い!→ )

点数: 10.0/10 (21 票)

この小説をお気に入り追加 (しおり) 登録すれば後で更新された順に見れます
158人がお気に入り
設定タグ:浦島坂田船 , 短編集
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告

感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)

ニックネーム: 感想:  ログイン

作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ

作者名:沖瀬アオ | 作者ホームページ:なし  
作成日時:2022年9月11日 19時

パスワード: (注) 他の人が作った物への荒らし行為は犯罪です。
発覚した場合、即刻通報します。