零時の鐘が鳴る頃に

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｢…分かりました。手短に、ね。何がいいです？｣

｢ねぇ、センラ。別にそんなことしんくても──｣

｢坂田。それはまだ言っちゃあかん｣

｢…はーい｣


『？何の話ですか？』

｢Aは知らなくていい話ですよ｣

その言い方ムカつくな〜、なんて久しぶりに思ったかも。あたり優しい雰囲気だけど、どこかムカつく口調してるよね、この人。

｢それで、何の話からします？｣

『…』


聞きたい事は山ほどある。限られた時間の中で何を聞くかだ。

(何を聞こう…)


｢ねぇ、僕Aと話したかってんけど｣

｢時間ない言うてんねんから我慢しい。また後で時間あるやろ｣

｢ほんまに？｣

なんて会話をする坂田さんとセンラさん。それに私は口を開いた。

『怪物ってなんなんですか？』

それを聞けば一瞬固まる彼ら。


｢…それ、僕らに聞きます？｣

｢種族の総称、としか言われへんよ。住んでる世界が違うだけの生物。怪物なんて呼ぶのは人間だけやで｣

｢君が不思議に思うこと、非常識だと恐怖だと思うことは全部僕らにとってはあたり前の常識やで｣

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