荒野に咲き誇る紅い華 Ⅶ (ページ48)

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＊仕方のないことページ48

永瀬サイド

平野「ごめん」

永瀬「…は？」

平野「だから…ごめん」

永瀬「いや、何？」

キンプリで撮影のある日、一番に楽屋に着いてくつろいでると二番目に来た紫耀が俺の顔を見るなり謝ってきた。

ごめんって、何かされた覚えもないんやけど…

平野「…シノちゃんのこと」

永瀬「シノ？シノがどうかしたん」

平野「、、、好きになった」

永瀬「お前、マジで言ってる？」

平野「大マジ。俺だって好きになる予定なかったよ。岸くんと廉の気持ちも分かってたつもりだし、」

永瀬「…まあ、それもそうか」

平野「え？」

永瀬「シノって、気付いたらハマってるもんなあ」

平野「廉…」

正直めちゃくちゃビックリした。
紫耀はシノに憧れてます！とは言っても好きになる素振りなんて全く見せたことがなかったから。

…今更好きになるって、何がきっかけ？

やけど、シノが人を好きにさせるのはいつものことで俺には止められへんし、仕方ないことやと思ってる。

それを咎めたりする権利は俺にはない。

永瀬「それにしても急やな(笑)」

平野「俺…どうしたらいい？」

永瀬「どうしたらって、なんで俺に聞くねん(笑)」

平野「シノちゃんを好きになるなんて考えたことも無かった。ずっと尊敬する人だったから恋愛対象にするのもおこがましいって思ってたから、だから…自分でも混乱してて」

永瀬「紫耀の好きに動きや。」

平野「…うん」

永瀬「そこに遠慮とかいらんしな？シノが誰を好きになるかなんて、誰にも分からんからな。」

平野「…廉、マジでカッコいいな」

永瀬「急になんやねん(笑)」

余裕そうに見せてるけど、結構焦ってるのは事実。

そろそろ、俺も頑張らなあかんのかな。

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