荒野に咲き誇る紅い華 Ⅶ (ページ40)

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☆ ページ40

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「Hey Hey Hey Hey Hey Hey ガムシャララ」

「Jan Jan Jan Jan Jan Jan テンション最高」

「楽しんでいこう Hop Step Jump！」

公演がスタートした。

わたしの衣装は優太くんたちと同じ型の色違い。黒色。
全員が下のステージに降りてくるとそのままセンターに立つ。

始まってしまえばやっぱりステージは楽しかった。
歌って踊るの大好きだなあって思ったし、わたしアイドルで良かったなあって一番思える瞬間。

会場を見渡すと、「A」とわたしの名前うちわをもっていてくれてる子がちらほらと目に入った。

わたしのファンの子は、あまりこういうライブの場には来てくれないことが多い。

それはわたしの団扇を持つことで他のタレントのファンの子に嫌がらせをされたりするからだ。

それでも負けずにこうして会いに来てくれる子たちは特にありがたいなって思うし、やっぱりどこかで嫌な思いをさせてしまってる自分のファンの子たちは幸せにしたい。

…あ、あの子、今日も来てくれてる。

笑ってくれてる。嬉しい。

やっぱりファンの子たちはわたしの頑張る源だ。

京「心にSNOW!SNOW!SNOW!涙が降るよ」

『見上げた空にはかない奇跡』

こうやって自分にだけスポットライトが当たると、周りからの期待の大きさをひしひしと感じる。

真ん中に立てば立つほど悪い言葉は目に入る。

今日もほら、目の前に"楢篠消えろ"の文字。

だけどごめんね。
わたし、慣れちゃったからもうそんなの見ても何も思わないんだよね。

いや、こうやって目の当たりにすることで彼らがわたしをユニットに入れるリスクを考えるようになるかもしれない。

…それならそれで良い。

わたしはわたしを必要としてくれるところで頑張るだけだ。

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