荒野に咲き誇る紅い華 Ⅶ (ページ38)

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☆ ページ38

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『おはようございますっ、すみません今から参加させてもらいます！』

田「シノおつかれ、今休憩中だからゆっくり準備して」

『うん、ありがとう。向こうでレッスン着に着替えてきたから靴だけ履き替えるね。』

岸「A！これ、あんま上手くまとめらんなかったけど、ごめんな」

『ううん、…変更点分かりやすく書いてくれてるじゃん。ありがとね優太くん。』

岩橋「A、髪括ってあげるから後ろ向いて」

『玄ちゃん～ほんとありがとね』

神宮寺「Aの好きなりんごジュース買ってあるから次の休憩の時渡すね」

『ふふ、そのために頑張るね(笑)』

岸「やる？」

『もちろん(笑)』

神宮寺「んじゃ俺もー」

岩橋「とりあえず$10しようよ」

『えーっと、立ち位置が半歩ズレね。オッケー。』

森「シノ！もうやんの？」

『うん、この曲は慣れてるし大丈夫だよ(笑)』

岸「音かけっぞ！」

『うん。』

高校へ行って、ドラマの撮影をして、ガムシャラのレッスンをして。
毎日ヘトヘトになりながら家に帰って死んだように眠る。
気がついたら朝が来ていてまた高校へ行く。

長期の撮影とか入ったら次いついけなくなるか分かんないからね。行けるときにはなるべく授業受けないと。

その上にわたしにはいま考えなければいけない大切な問題まであって、気持ち的には相当参ってるけどどれかを妥協するわけにはいかない。

それだけはわたしのプライドが許さない。

それに、ここにはわたしの限界を知ってくれている優太くんがいるから万が一の時もなんとかなるっていう安心感もある。

岸「次こんままBIRTH通すぞ！」

『任せて。』

歌割なんかはすでに全部頭に入ってる。
だからそれは大丈夫。

あとは立ち位置と踊りだけ。

結局Dial upまでの3曲を一気に通して踊った。

岩橋「はい、完璧～」

岸「立ち位置も全部バッチシだったわ、さすが」

『まだ鈍ってなくて良かった～』

神宮寺「今からは全体曲の振り落としだから結構ゆったりいけるよ」

『よっしゃ～だいぶ気が楽になったよ』

少しずつ迫ってくる本番。
幕が開いた時、わたしの前にはどんな景色が広がっているんだろう。

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