荒野に咲き誇る紅い華 Ⅶ (ページ23)

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☆ ページ23

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『あらんくんは何食べたい～？』

顕嵐「ん？Aの食いたいもの俺も一緒に食うかな」

『えー難しい。謙くんは？』

安井「俺これにするー」

『わ、美味しそうだね。』

安井「シノはこっちも好きそうだったよ。ほら」

『ほんとだ～、迷っちゃうね？』

真田「相変わらず優柔不断だな(笑)」

『真田くん、それはシーです(笑)』

幸せそうな笑顔を浮かべるAを見ると、俺も自然と嬉しくなる。
Aはちゃんと、SixTONESで幸せになれたんだな。

顕嵐「俺こっちにするから、Aこれにすれば？一緒に食お」

『…良いの？』

顕嵐「そうしたらAがちょっとでもメシいっぱい食ってくれるかなーと思って」

『ありがとうあらんくん。昔からそうやって優しくしてくれたよね(笑)』

森田「お前なんだかんだでシノのこと大っ好きだもんな(笑)」

顕嵐「うるせーわ(笑)」

事務所を離れると決めた時、Aとはもう会えない覚悟をした。

だからこそ、初めての舞台に届いた紫の祝花を見たときに泣いてしまったんだ。
名前は書いてなかったけどすぐに誰が送ってくれたか分かったから。

Aが俺の隣で今も笑いかけてくれていることが夢みたいで嬉しい。
こうやってまたメンバーとAと同じテーブルを囲むことが出来て本当に嬉しい。

この間N-MAGIC会をした時と同じようなことを今日も考えていた。

『あ、そうだ。今日はみんなに渡したいものがあったんだ～』

Aはおもむろにカバンを開けると、そこからカードを取り出した。

『今度のわたしのソロコンサートの外部招待券。謙くんに聞いたらみんなその日空いてるって言ってたから全員分用意してもらっちゃった。よかったらみんなで見に来て欲しいな…。』

萩谷「えっ…良いの？行っても」

『うん。この日のこの公演はお世話になってたけど事務所を退所した人だけを招待することにしたから。』

森田「マジか、普通にめっちゃ嬉しいわ(笑)」

長妻「シノちゃんのステージ見れるってことだよね！？俺去年のDVD買ってめちゃくちゃ見たから嬉しい！」

喜ぶ俺たちにAはにこにこしながら一枚ずつカードを配ってくれた。

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