「華」�� ページ23
渡辺サイド
どういうわけか少年たちが終わると阿部はらぶにひっつき回るようになった。
らぶも困った顔をしながらもそれに付き合ってやってるし、俺とか照は顔を見合わせて首を傾げた。
それと同時に、あんな風に感情を曝け出してらぶに絡みに行ける阿部を尊敬してしまう。
俺にはそんなこと絶対出来ねぇから。
もし俺にも阿部みたいな可愛げがあれば、「不仲」とか言われずにすんだのかもな…なんて柄にもないことを考える。
好きで不仲をやってるわけじゃない。
ほんとは俺だって、
『なべさん、撮ったやつチェックする？』
渡辺「あー、まあ一応？」
『ふふっ、、なべさんわたしのこと見過ぎ！これとかカメラに顔映ってないし(笑)』
渡辺「うるせーよ(笑)」
『あ、これめっちゃ良くないですか？』
渡辺「…おお、、」
らぶが指したそれは、俺が後ろから彼女を抱きしめて二人が楽しそうに笑ってる写真だった。
…俺、こんな顔出来るんだ。
改めてらぶのことをこんなに優しい顔で見ている自分を自覚して思わず顔に熱が宿る。
『ねえ〜照れてんの？(笑)』
渡辺「照れてねえし！！うぜえお前！！」
『あははっ(笑)このやりとり絶対紙面に載せられるやつ(笑)』
「しっかりエピソードいただきました(笑)」
『ほら、メモられてるよ(笑)』
渡辺「っしゃ、不仲解消な！」
『それは分かんないけど(笑)』
渡辺「おい！！(笑)」
親しみやすくて可愛らしくて、けど強くて女性が憧れるような美しさがあって。
簡単には触れられない「華」を目の前にして、俺はただ佇んでるだけ。
どうしたら、もっと近づけんだろうな。
大切そうにらぶの身体に腕を回す画面の中の自分に何故か若干のいらつきを覚えながらまたそこから目を逸らした。
たまに音を聞き取りづらそうにしていても、率先して手を差し伸べる勇気もなければ、アフターフォローをしてやる勇気もない。
こんなにアイツのことを考えてるのに、距離は縮まらない。
全くもって男気のない自分にほとほと嫌気がさした。
.
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 4195人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「オリジナル」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
らる(プロフ) - 冬華さん» わたしも書きながらみなみちゃん可愛いなあと思ってます(笑)また定期的に可愛いやりとり書いていきますね！ (2021年6月4日 23時) (
レス) id: b46fc1d595 (このIDを非表示/違反報告)
らる(プロフ) - りりあさん» 乃木坂ちゃんです〜！今後も偶に出てくる予定ですのでお楽しみに♪ (2021年6月4日 23時) (レス) id: b46fc1d595 (このIDを非表示/違反報告)
冬華 - みなみちゃん！！可愛すぎますー！！ (2021年6月3日 18時) (レス) id: 15df8edbca (このIDを非表示/違反報告)
りりあ - 乃木坂！！ (2021年5月29日 17時) (レス) id: 15df8edbca (このIDを非表示/違反報告)
美紀 - 移行おめでとですコロナに気をつけてくださいね (2021年5月29日 16時) (レス) id: 3abf21e40c (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：らる
| 作成日時：2021年5月29日 10時
