最後の勇姿 ページ6
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『…あの会見の時からずっと思ってた。すばるくんが羨ましい、って。』
渋谷「羨ましい…か。」
『そんな、仲間がいて、、』
渋谷「…らぶ、」
『わたしだけ事務所に残って、これから先アイドルとしてどうやって生きていけば良いんかな。なんか…自分が目指してたアイドル像が全部無くなったような気がする(笑)』
震える手をすばるくんが握ってくれた。
その掌から「大丈夫」って熱い気持ちが伝わってくるような気がした。
渋谷「お前がしんどくなった時、助けてくれる奴はちゃんと周り見たら絶対おるから。独りになるなよ。」
『…ありがとう、すばるくん。』
最後の時が刻一刻と迫って来る。
気づけば関ジャニ∞のメンバーが全員わたしたちの周りに集合していた。
横山「せっかくやし、らぶも入れて円陣でもやるか?(笑)」
渋谷「中学生か(笑)」
横山「ええやろ別に!(笑)」
『円陣、、やりたい』
安田「めずらしっ!らぶがノったで!」
大倉「あー、これはやらなあかんやつやですばるくん(笑)」
村上「可愛い後輩の頼みは聞いたらななあ?(笑)」
渋谷「お前、、ほんまだるいな(笑)」
『ふふ(笑)』
横山「よっしゃ!ほないくで、、いくぞ!!」
「「おう!」」
大好きな大好きな関ジャニ∞のすばるくんを見るのはこれが本当に最後。
渋谷「行ってくるわ。」
『行ってらっしゃい、すばるくん。』
渋谷「おう。」
離れていく背中を追いかけたい。
行かんといて、って言いたい。
外へと足を踏み出す7人。
オープニングの後スタジオに戻って、その境界を再び越える時に全てが終わってしまうんだ。
こんなにも現実は残酷なのに。
それなのに、どうしてこんなにも美しいんだろう。
番組の中で幾度となく繰り返される「最後」の言葉。
砂時計が落ちるように過ぎていく時間を噛み締めながら過ごしている7人を見て、わたしはやっぱりみんなのことを思い出した。
わたしにもう少し権力があれば、もう少し発言権があれば、もっと違う形で最後を迎えられたんじゃないか…。
、、けど、デビュー組とJr.じゃこれくらいの違いがあるのは当然か。
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らる(プロフ) - 茲気» コメントありがとうございます。心情描写などは特に力を入れてなるべくリアルを追求しているのでそのお言葉本当に嬉しいです。これから先も色んなことが起こる予定ですが、ドキドキしながら楽しんでいただける作品になるよう更新頑張ります! (2021年4月18日 12時) (レス) id: b46fc1d595 (このIDを非表示/違反報告)
淼(プロフ) - 本当に当時彼女がいたかのように思えるぐらい細かい描写が多く、数年前を勝手に思い出しています。これから先明るい方に進むのか加入組とはどうなるのかなども楽しみにしています!大変なご時世ですので、体調に気をつけながらこれからも素敵な作品を作ってください。 (2021年4月18日 1時) (レス) id: a1ca234ad0 (このIDを非表示/違反報告)
らる(プロフ) - 葵音さん» 初めまして、コメントありがとうございます。このお話は細かい設定まで考えて書いているのでそう言っていただけて本当に嬉しいです!これからも感動して頂けるお話が作れるよう頑張ります! (2021年4月7日 12時) (レス) id: b46fc1d595 (このIDを非表示/違反報告)
葵音(プロフ) - はじめてコメント失礼します。私らるさんの作品読むと必ず泣いてしまって、一つ一つがとっても繊細に作られていて大好きです。この作品も他の作品も更新楽しみに待ってます!無理のなように頑張ってください!応援してます (2021年4月4日 23時) (レス) id: c470cd415d (このIDを非表示/違反報告)
らる(プロフ) - よーこさん» え〜!このお話きっかけなんて本当に光栄です。ありがとうございます!今後も楽しんでいただけるよう更新頑張りますね。 (2021年4月4日 16時) (レス) id: b46fc1d595 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:らる | 作成日時:2021年3月13日 8時