Lonely girl ��

許されない�� ページ27

深澤サイド









そこにいたらぶは、数時間前までステージに立っていたなんて思えないほどに疲れた顔をしていて心が冷え切っていくのがわかった。



永瀬《A、SnowMan。》


永瀬が手話で何かを伝えると、らぶはひとつ頷いて俺たちの方を向いた。




『……迷惑かけて、すみません』


少し頭を下げると、そのまま布団に視線を落とす。


『明日も、公演はやります』


小さな、小さな声でそうつぶやいた。



渡辺「耳、聞こえねえのにどうやってやんだよ」


阿部「おい、翔太、、」


永瀬「…コイツのこと、舐めないでもらえますか。」


深澤「え、、？」


永瀬「今薬うってるんで、明日の朝になれば左はなんとかなると思いますよ。それで元通り、Aは公演できるってわけです。」


佐久間「それって、、身体にめちゃくちゃ負担かけてるんじゃ、」


永瀬「当たり前じゃないすか。だってAはアイドルやもん。アイドルの愛濱Aに、一番こだわってるのはA自身やねんから。」




求められる限りはアイドルであり続るつもりだ、

そう、約束している人がいる


確か彼女は以前のインタビューでそんなことを言っていた。

そしてこうも言っていた。







わたしがアイドルをしてたら、きっとどこにいても見つけてもらえるから








誰に向けた言葉なのかなんて分からない。
だけど、その相手がひどく羨ましく思えたことも事実だった。



永瀬「Aは…そういう奴なんですよ。ほんまに、、しゃあない奴。」



永瀬はそう言ってらぶの頭を優しく撫でた。

その瞬間に俺は全てを悟った。


永瀬のらぶを見る目、それはまるでこの世で一番愛おしい人に向けるような視線。

そしてこれまでずっと頑なに "らぶ" と呼んでいたはずの永瀬が、彼女が倒れてからしきりに "A" と呼んでいること。

そして何よりもらぶの安心したような顔付き。


この2人は、俺たちなんか到底手の届かない心の深いところで繋がっているんだ、と。








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