Lonely girl ��

夢なら良いのに�� ページ13

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4年前



大野「はじめまして。Aちゃんだよね？」


『…はい、』


大野「ヨコから話、聞いてたよ。よろしくね？」


『よろしく…お願いします』


大野「緊張してる？」


『…(頷く)』


大野「じゃあ、おいらがAちゃんの緊張を吹き飛ばしてあげるよ」


『ほんまに？』


大野「うん。」



そう言うとわたしの頭に大きな手を置いて、


大野「Aちゃんならだーいじょうぶ」


と優しい顔で言った。

その瞬間、さっきまでのドキドキが嘘みたいに消えていった。


…魔法みたい。




大野「おーちゃんって、呼んでね。」


『おお、ちゃん…』


大野「なあに、A。」


『おおちゃん、魔法使いみたい』


大野「ええ、魔法使い？(笑)」


『だって、、おおちゃんが触ってくれたら、さっきまでドキドキしてたの全部無くなった…』


大野「ははっ、じゃあおーちゃんはA専属の魔法使いになってあげるよ。だから、いつでも連絡しておいで。」


『え…いいん、ですか？』



その言葉とともに手渡してくれたのは、11桁の番号が書かれた紙。
電話番号、、？



大野「もちろん。だっておーちゃんとAは友達でしょ？」


『ともだち…』


大野「だから敬語も無しね。分かった？」


『、、うんっ！おおちゃん、ありがとう！』



あの頃、わたしの周りにいる大人たちは「紅一点」のわたしを利用しようとする人たちばかりだった。

こんな風に対等に話してくれる人は、関西にいた時以来だった、
すごくすごく嬉しくて、おおちゃんのことが一瞬で大好きになって。


そして何よりもおおちゃんは、本当にわたしのことを何度も何度も助けてくれた。

緊張したとき、泣きたくなった時、苦しい時、、どんなときでもおおちゃんが頭を撫でてくれるだけで気持ちが落ち着いた。わたしが呼べば、いつだって駆け付けてくれた。



" Aが悲しい気持ちでいっぱいになりませんように "

いつもそう言って優しくしてくれた。


わたしにとって特別な、ヒーローみたいな人やった。








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