いい匂いのチビ ページ4
…(KH)
★
まぁ第一印象は防寒具の塊。
そしてチビ。
防寒具のチビのおかげで俺はマンネを卒業！
なかなか起きないヒョンたちの尻を蹴りに行くのは
防寒具のチビの仕事になるのかぁ。
そうかそうか！
気分がよくて朝早く目覚めたから
今日からお前が起こしに行けって言いに
防寒具チビの部屋のドアを開ける。
なんか片付いてるな…。
やけにふわふわしたものが多いし、
掃除も特にしてなかった物置のはずなのに
微かに甘い花みたいな匂いがする。
俺のベッドよりひとまわりちいさいそれに腰掛けて
寝顔を覗いて見たら、
化粧したみたいなまっしろの柔らかそうな頬で
俺の二倍はあるだろってくらいのなっがいまつげに
ふわふわした猫っ毛の綺麗な髪で。
KH「なんだこいつ。」
ぐにって頬をひっぱってみると
びっくりするくらい柔らかい。
んんーって少し掠れた声で唸って
細い腕が俺の腹に巻きついた。
KH「な、なにしてんだよ！起きろチビ！」
「うぅ…ん？だれ…？」
目を手の甲で擦りながら
ぽけーってしてると思ったら
あっ、キュヒョンオッパ！って
急に起き上がって
ふにゃふにゃ笑ってやがる。
「おはようございますっ。」
KH「…ん。」
布団を抱き寄せて
もうみなさんおきてるんですか？って
まだ眠たそうに俺に尋ねる。
静かな朝の部屋には
チビの声はやけに心地よく響く。
KH「まだ。だからマンネのお前が
ヒョンたちを起こしに行けよ。」
「私が？」
KH「だってマンネだろ。」
そっかぁ、起きてくれるかなぁ…
って少し難しい顔をするチビ。
なんかいじめたくなって
あー寒い寒いってチビの布団を奪い取って、
くるまってみる。
なんだこの匂い。
洗濯物みたいな。
甘い石けんのアホっぽい、いい匂い。
ドンへヒョンのによく似てる。
でもやっぱりおんなのふわふわなにおいが混じってる。
「オッパー。返してくださいよー。」
KH「はー？お前俺より年下なのに生意気。」
えー。って眉毛が困った形になってる。
KH「じゃあ、しっかり仕事するように。」
「ええっ。オッパ！お布団…」
KH「これはもう俺の布団。」
やけにいい匂いの布団にくるまって
部屋に戻ると
もういちどベッドに寝転がる。
あー、なんか。
女なんて認めないって思ってたけど、
悪くないかも。
あのチビなら。
…
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作者名：てるちゃん | 作成日時：2017年8月29日 1時
