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「こいつほんまにうざい。まじで嫌いやわ」
ゴミでも見るような目でわたしを見た谷口さんが、ぐいっとわたしの腕を掴む。
腕を引っ張るから、吊られるようにわたしは立ち上がる。
もう片方の手をお友だちが掴み、残りのお友だちが左手にある教室の扉をがちゃりと開けた。
「おまえ、まじでうざいわ」
低い声で吐いた谷口さんが、その教室の中へ、わたしを押し込む。
勢いよく背中を押されたから、床に崩れ落ちてしまう。
「おいなにすんねん」
振り返って叫ぶと、教室の扉が閉められているところだった。
扉が閉まる間際の隙間から覗いた谷口さんが、「ざまあみろ」と鈴の音で歌うように呟く。
ばたんと閉められた扉、がちゃんと閉められた鍵。
か、鍵まで用意してんの……？ 用意周到すぎる、性格悪すぎる。
暗い教室の中で、しばらく呆然と座り込んでいた。
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は、と我に返り、教室を見渡す。
教室、とは言っても、狭い室内に、棚や画材や石膏像なんかが所狭しと押し込まれている。
確か、そうだ、ここは美術準備室。
美術部に所属しているヤスくんの言葉を思い出す。確か、美術部は木曜日が部活休み。そして今日が、木曜日。
つまり、今日は美術室にも、もちろん準備室にも、人はこない。
さあ、と顔から血の気が引く。
無駄だとは分かりつつ、扉をがちゃがちゃと押し、「あけて、あけて、だれか」と喉の限り叫ぶ。
いくら叫んでも人がくる気配もなく、窓の方へ走る。
「あ、ここさんかい…………」
窓から出ようとしたけれど、ここは3階だから飛び降りるのはむりだ。
さいあく、と床に座り込む。
「………………っくし」
何度も水をかけられたからか、くしゃみが止まらないし、とてつもなく寒く震えが止まらないし、準備室は埃が多く、少し苦しい。
窓から覗く空はもう赤くなってきている。
「…………………………かっこつけんと、りっちゃんについてきてもらったらよかった………………………………」
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uu(プロフ) - みさこさん» みさこ さま、コメントありがとうございます。嬉しいです…！！また続きますので、もう少しお付き合い願えますと幸いです！ (2019年3月14日 22時) (
レス) id: 25241b6927 (このIDを非表示/違反報告)
みさこ - いつも沢山更新してくれてありがとうございます。話の展開が面白い！テンポも良くて読んでると引き込まれちゃいます。また次が楽しみー(笑) (2019年3月12日 18時) (レス) id: 885b932eb9 (このIDを非表示/違反報告)
uu(プロフ) - ドラえもんさん» ドラえもん さま、ありがとうございます！ そう言っていただけると嬉しいです！ ぽちぽち自分なりに投稿していきますので、お付き合い頂けますと幸いです。 (2019年3月12日 0時) (レス) id: 25241b6927 (このIDを非表示/違反報告)
uu(プロフ) - みさこさん» みさこ さま、コメントありがとうございます！ そう言っていただけると励みになります。かめさんスピードですが、お付き合い頂けますと幸いです。 (2019年3月12日 0時) (レス) id: 25241b6927 (このIDを非表示/違反報告)
ドラえもん(プロフ) - 続編おめでとうございます！なんて言うんでしょう…もう素晴らしいです！すばるくんのツンからのデレ？が最高です！応援してます！ (2019年3月11日 23時) (レス) id: e4f234787a (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：uu | 作成日時：2019年3月11日 14時
