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気づいたときには走り出していて、「っだめ」と安田さんの手からアルバムをひったくっていた。
驚いたように目をまんまるに見開く安田さんがスローモーションで見えて、アルバムはそのまま、わたしの手から勢いをつけて床へ滑り落ちてしまった。
さあ、と顔から血の気が引くのを感じる。
「……それ……」
ばさり、と音をたてて落ちたアルバムは、反動で開いていた。
開かれたページには、小さい頃のわたしと侯隆が写っていた。
それから、アルバムの最後のページに挟んであった何枚もの封筒も、床に散らばってしまった。
宛名にはすべて、「横山 侯隆 さまへ」と書かれている。
しゃがみこみ、慌てて封筒をかき集め、アルバムを閉じる。
背を向け、俯いているから安田さんの表情は見えないけれど、
勘のいい安田さんのことだ。
気づいてしまったかもしれない。
わたしが、侯隆のことを好きだっていうことを。
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なのはなさいた(プロフ) - 更新ありがとうございます！続きが楽しみです！応援してます！ (2019年3月27日 3時) (
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作者名：uu | 作成日時：2019年3月7日 0時
