【Ａ3】きみをまもる (ページ7)

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彼女から貰ったお守りを付けて過ごしてみると、効き目は絶大だった。

もちろん彼女が近くにいる方が効き目があるのを感じられるけど、これまでに比べると全然ましだった。

(巫女パワーすげぇ……)

本当に力ってあるんだな。
まさに身をもって体感って感じ。

今日は送れないって相変わらずのペコペコだったけど、これがあればなんとなく安心だ。

「皆木ー」

「ん？」

(同じ学部の……話したことはないけど)

「お前さ、あの巫女と最近ずっと一緒にいるけど大丈夫なわけ？」

「は？」

「だってさ巫女とかやばくね？！すげー呪われそうだし！怖くねーの？！」

(……何言ってんだ、こいつ)

意味がわからなくてすぐに理解出来なかった。
やばい？呪われそう？
お前に彼女のなにがわかるっていうんだよ。
見た目だけで判断しやがって。

「お前なぁ……！」

(……あぁでも、)

俺も最初は見た目で判断してたっけ。
彼女に不信感を抱いていたのは事実だ。

でも一緒にいてそんな子じゃないってわかった。
だからこういうふうに彼女が見られてしまうのは悲しい。

「……全然、そんな子じゃねぇよ。だいたい巫女って呪うようなもんじゃないし」

「えーまじで？！でもあの格好は怪し過ぎねぇ？！」

「別に。話せば普通にいい子だよ」

「あー……そう」

俺が同調するのを期待していたのか、それとも怒り出すのを期待していたのか。
そのどちらでもない俺をつまらなく思ったのか、急に素っ気なくなって去っていった。

(ったく、なんなんだよ)

気分が悪いからか、もしかしたら物怪のせいなのか、体がすこし重く感じた。