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「……あれ」
(なんだか肩が軽くなってる?)
俺の肩はもうこういう仕様だと思ってしまうくらい常時重くこっていたのに、彼女が手を添えた途端それがなくなった。
「………すこしは信じていただけたでしょうか?」
おそるおそるというように彼女は俺の方を見上げた。
……これは信じないわけにもいかないだろ。
「……本当に俺に物怪が憑いてて、安平さんは巫女さんなんすね」
「はい。だから 皆木くんに憑いている彼らを成仏させたいと思っております。悪い子ばかりではないのですが、いたずら好きが多いので、きっと皆木くんの生活に支障をきたしてしまうと思います」
「はぁ……」
「正式なお祓いは1週間後でないと出来ないのですが、それまでは責任をもって私が皆木くんをお守りいたしますので。……私に任せていただけないでしょうか?」
真剣な眼差しでそう言った彼女。
嘘じゃないのはさっきのでなんとなくわかったし、体が軽くなるのは嬉しいことだ。
……女の子に守るなんて言われて、なんかちょっと情けない気もするけど、任せてみる価値はある気がする。
「じゃあ、よろしくお願いします」
「はいっ!」
彼女は真剣な表情から変わって、嬉しそうに笑っていた。
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作者名:がまずみ | 作成日時:2017年4月29日 23時