【Ａ3】きみをまもる (ページ1)

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告白ページ1

・

「皆木に話があるって子がいるんだけど」

その日の講義が終わり、さあ帰ろうとしたところで近くに座っていた子に声をかけられ、そう言われた。

(……俺に話？)

呼び出しってことか？

……まさか、な。
そんな告白とか期待してないし。
どうせ告白と思わせて違うってオチだろ？
期待なんかしてないから！

どうしたってそわそわと緊張してしまう気持ちを鎮めながら、教えられた待ち合わせ場所に向かった。

・

どんな子なんだろう……。
いや別に期待してなくてもそれくらい気にしてもいいよな？
どんな子って、まず女の子でいいんだよな？！

期待しないようにといろいろ考えてみたら本当に違う気がしてきた。

(あーよかった。変に期待しなくて)

なににほっとしたのかわからないが、落ち着いた気持ちで角を曲がった。

そこに “ 俺に話がある子 ” がいるはずだ。

(………あれ)

そこには顔を赤らめて俯く女の子がいた。
その言葉に間違いはない。

……だが、目の前にいる彼女は “ 巫女 ” の格好をしていた。

(この子もしかして……)

うちの大学には妙な噂がある。

それは巫女に出会ったらなにかが起きるというものだ。
なにかってなんだと言いたいところだが、本当に良いことも悪いことも大なり小なり起こるらしい。

そんな噂の巫女が目の前に立っていた。