知らない彼 ページ17
・
「あ、」
「あっ」
まさかまたこんなふうに遭遇するとは。
仕事で編集部に行った帰り、またばったり駅前で彼と出会った。
そして彼は私を見つけるとこっちに駆け寄って来てくれた。
「綴くん。最近よく会うね?」
「はは、そうっね」
それからふたりとも時間に余裕があるということで近くのカフェに入った。
彼の話を聞くのはすごく楽しくて、すごく勉強になる。
……実は最近、役者志望の男の子を主人公にした話を密かに考えているのだ。
「最近劇団の方はどう?確か綴くんのいる組の公演は終わってるんだったっけ?」
「はい。今は秋組が公演に向けて稽古してるとこっす」
「へぇ。ならその公演が始まったら観に行ってみたいな」
「是非!」
身を乗り出して嬉しそうに言う綴くんに微笑んで、届いていたミルクティーに口をつけた。
(……美味しい)
近くにあったカフェに適当に入っただけだったけど、なかなか当たりだったかもしれない。
(今度茅ヶ崎くんが休みのときに誘ってみよう)
彼も気に入るといいな、なんて思って固まった。
こんなときも彼のことを考えているなんて、やっぱり相当私は彼のことが好きらしい。
恥ずかしいのを誤魔化すように、山口さんとも今度来よう、なんて思った。
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がまずみ(プロフ) - 架月*さん» コメントありがとうございます。楽しんでいただけるように頑張ります。 (2017年6月13日 17時) (レス) id: 34bae0cedc (このIDを非表示/違反報告)
架月*(プロフ) - いつも更新楽しみにしてます!頑張ってください! (2017年6月13日 7時) (レス) id: 6bbbbd55e1 (このIDを非表示/違反報告)
がまずみ(プロフ) - 霜月奈夢さん» 教えていただきありがとうございます。以後気をつけます。 (2017年5月30日 22時) (レス) id: 34bae0cedc (このIDを非表示/違反報告)
霜月奈夢(プロフ) - オリフラが外れていません。違反の対象になります。 (2017年5月30日 21時) (レス) id: 93625887de (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:がまずみ | 作成日時:2017年5月30日 0時