【Fischer's】君に溺れる 【短編集】

甘い毒 feat.DAMA ページ1

不安定な息も、滲む涙も、目の前の彼は愛おしそうに眺めて、嗤う

『っ、ダーマの、ばか』
「 ”嫌い” とは言わないんだね、可愛い」

軽く額に口付けられるだけで、体が震えて。”可愛い”だなんて、普段は言わないくせに

「…は、スカート短い」
『ひ、変態、触んないで』
「はいはい。リボンも取っちゃいましょうね〜」

しゅるりと外される大きいリボンに、ギリギリまで短いスカート。

「持っててよかった。セーラー服のコスプレ」
『ほんっと、悪趣味』
「…なんか、興奮しない？」

____いけないこと、してるみたいでさ

彼はメガネを外し、私を壁へと押しつけた

「A、」
『な、に』

にっこりというよりは、にんまりと笑って、

「愛してるよ」

私は彼のこの言葉に弱くて、耳を塞ぎたくなった。
こんな言葉１つで、体が蕩けて、

『ん、ふ…っ、わ、たしも…』
「んっ、……ありがと、っ」

舌の先から流れ込む毒に、侵されて

私はまた、彼に溺れる


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