5.魔法 ページ5
貴女side
やはり、この方が使い魔法は違うなと思った。
しかし、こんなにふわふわのワンピースなんて着たことがない。とても可愛いけれど。
“準備も出来たし、踊ろう?”
手を繋がれ、音楽に合わせ踊っていく。見よう見まねでやっているステップは拙いかもしれないけれど、楽しい。くるくると廻り踊っているうちに、周りの声に意識が向いた。
“やっぱり、女王様はお美しい”
“何故今まで来られていなかったのだろうか”
“女王がいつも来てくれればもっと盛り上がるのに”
[女王]という言葉が飛び交っている。このなかに女王様が居るのか。色々気になる事もあり少し音楽がゆっくりになったときを見計らい、
『女王様というのはどの方ですか?』
男の人は少しだけ目を見開く。何か不味いことを言ったのだろうか。
“誰にも説明されてなかったのかい?”
『説明?』
“嗚呼、それはいけない事をした。”
“女王様それはね、君のことさ。”
は?何を言っているんだ。女王?この私が?
確かに周りの人は見えないものが見えているがそんなことだけで女王になるはずがないだろう。踊っていた足が少し止まりそうになる。
『何を言って、』
“すまない、この話はまた今度になりそうだ。”
チュッと手の甲にキスをされフワッと光になって消えてしまった。
男の人が目線を向けていた方を見ると、3人の男性がいた。全体的にがっしりとした体つきで
魔獣の討伐にでも来たのだろう。しかしここまでくるのは珍しかった。
『こんばんは』
久しぶりに人間に対して挨拶をした。
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小狐(プロフ) - 更新遅れて申し訳ないです…。 (2018年3月23日 10時) (レス) id: 81873e425d (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:小狐 | 作成日時:2017年10月5日 1時